新聞って、読み比べてみるとなかなか、面白いものです。
経済音痴の私が、日銀の10兆円の追加緩和を話題にするのもおこがましいが。
財務大臣が、サプライズなんて、コメントするモノですから。緩和の目的と効果について、思わず各紙を読み比べて見ました。
政治的な判断ですと、最大の貿易国である中国と関係悪化が長期化するかもしれない。だから、早目に手を打った。ってことになりますが。慎重居士の日銀。8月時点では、緩和拒否の姿勢を貫いていたのですから。この変り身。日銀も変わった。喝采モノってことになります。
が、どうもそうではないらしい。日銀が動いた要因は、直近、欧州中央銀行(量的緩和第三弾)。米連邦準備理事会が相次いで緩和に踏み切った。ここらで大胆な金融緩和で金利を下げる姿勢を見せないと、市場での緩和姿勢が見劣りする。円高が進み景気下ブレリスクが増す。(日経)のが本当の理由らしい。そうだとすれば、何とも情けない話しです。
日銀が何もしないから、景気が悪化した。そんな批判を避けるためであったとしても。日本から中国への輸出が減り、国内景気が停滞する「景気失速ドミノ」(朝日)にわずかでも歯止めが掛かれば、情けなくとも。良しとせねばなるまい。
毎日は、金融緩和は万能薬ではない「景気刺激の効果は限定的」「日米欧が果てしなき緩和競争を招く恐れがある」と、相変わらず日銀のやることには否定的。では、どんな手があるのか?毎日の経済部に聞いて見たい。
政治的な含みを持たせた論調は読売。日本経済の浮上に欠かせないデフレ脱却と円高是正へ向け、日銀に追加緩和を求める声は政界や産業界では日増しに高まり。19日の午前中(日銀の発表は午後)安倍元首相は「政府と日銀が政策強調して、大胆な金融緩和をする必要がある」と総裁候補の討論会で訴えた。
と、あえて午前中を強調しながら書いている。読売が、自民党総裁に安倍元首相を押しているのが読み取れる。小泉政権を引き継いだ安倍さんが、小泉改革で折角景気回復の兆しを見せた日本経済をグチャグチャにし、経済音痴を証明したことなど、すっかり忘れてしまっている。
その安倍さんが、自民党総裁になったのだから・・・・トホホホホ。
と、読み比べてみると。日本株式会社の機関紙の日経が「白川日銀総裁が下方修正した結果である」との会見を掲載した醒めた姿勢。つまり、市場は折り込み済み。10兆円の額に踊って、大騒ぎするほどの緩和ではない。が、妥当な読み方ではないだろうか。
無責任なようだが、日銀の金融緩和・・・なかなか難しい問題だが、新聞を読み比べてみると、経済音痴でも色々見えてくるものがあり、面白いもの。Goto
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