岐阜市が清流長良川のアユを絶滅危惧種のレッドリストに入れました
立て続けに、アユの話で恐縮だが。このほど、岐阜市は「岐阜市版レッドリスト」で長良川の「天然アユ」を準絶滅危惧種に選定した。随分、乱暴な決断だと言わねばなるまい。リストが示す「天然」の定義に放流した稚魚が成長したものは含まないからである。
疑問。では、現在、絶滅危惧種に選定した「天然」と称されるアユはどの程度の数が生息するのか。岐阜市の自然環境課は「人の手を加えなければ絶滅の恐れがあることを認識してもらいたい」から、敢えて選定したと数に限定しない。どんな科学的な根拠、裏付けがあってなのかにも触れない。
長良川は岐阜市にだけ流れているのではない。分水嶺は郡上市の上流にあり、そこから、河口まで、7つの流域自治体がある。ましてや、岐阜県は流域自治体などと一緒に、国連食糧農業機関に長良川流域を世界農業遺産の認定を目指している。その取り組みに水を差すようなもの。
当該の岐阜市にしても、観光の目玉で育んできた鵜飼で鵜が獲るアユは絶滅危惧種です。となれば、環境問題がかまびしい時代です。鵜飼そのものが、環境破壊などと言われかねないのではないか。アユを漁るなと環境団体が言い出したらどう対処するのか。鵜飼を止めるのか?
大学教授などでつくる委員会が選定したそうだが、彼もその一人だろう。生態学の岐阜大准教授「レッドリストは自然を守るために公表される。アユを野生動物と捉えれば、昔と比べ、減っていることは間違いない。地元の自然環境について、現状を理解するきっかけにすべき」と述べる(読売7/3・朝刊)・・・おいおい・・・長良川が汚染され、アユを含む川魚に生息できないなら・・・
自然環境を考えるべきであるが。私が子供の頃から、長良川では遊泳場があり、夏場は子供の水遊びの宝庫である。水質が悪くなったなどとは聞かない。むしろ、流域住民は母なる川として、大切に守っている。天然アユが減少したとするならば、利水治水のためと称して河口堰を作ったことにあるだろう。
この選定委員会を構成する委員の大半は、環境派と言われる連中で、文明の進歩すら環境破壊になるから許さない人達です。それも一つの考え方、間違ってはいないと思うのだが。アユにしてみれば迷惑な話で、長良川の水で、長良川で捕獲された両親から生まれた稚魚は、受精を人工的に行うから、天然アユではないと言われては・・・・
私には岐阜市がなぜ、長良川のアユを絶滅危惧種に選定したか?その理由がさっぱりわからない。Goto
追加
岐阜市版レッドリスト・・・・2009年度から5年間、動植物計465種について、市内での生息状況を調査し、大学教授などでつくる委員会が作成。深刻な順に絶滅、野生絶滅、絶滅危惧種I類、II類、準絶滅危惧種の5段階に分類した。64種類については「情報不足」としている。
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