一家に一冊・広辞苑

不況の出版業界に敢然と抗う、岩波書店に敬意を表したい。
最近はネットで検索すれば大概が代用できるので、
ほとんど手にすることもなく・・・本棚の飾りになってしまったのが辞書、辞典ですが・・
岩波書店の一大ブランド「広辞苑」が10年ぶりに改訂発売されるそうな。
広辞苑は1955年に刊行、今回の改訂が第七版目、62年間での
累積発行部数は1109万部を誇る出版界のモンスターです。
掲載項目は6版の24万から1万項目増え25万項目になると・・・・
何を基準に10年間で、現代語が1万項目も増えるのかは、はっきりしませんが・・・
一応は「日本語に定着した、あるいは(今後)定着するだろうと考える(言葉)」を
基準に収録項目を選んでいるそうです。岩波書店ぐらいになると、
日本語を文化的に捉えるんですねぇ。凄いです。
採用された新項目は・・・現代語では、高齢社会の影響でしょうか「加齢臭」が。
地名では地震頻発ですっかり定着してしまった福島県の「浜通り」が。
カタカナ語ではスマホの普及で「アプリ」「クラウド」「ブロガー」などが。
化学・自然の分野からは「iPS細胞」「ゲリラ豪雨」が加わり・・・
世相の移り変わりがしのばれます。
人名では今更ながらの川上哲治、大鵬、高倉健、ジョブズなど故人が・・・
と・・思いきや・・・オバマ前大統領やボブ・ディランも登場するようです。
著名人の中には、「俺もせめて、広辞苑に名を残したい」と思っている人も・・・
岩波書店ではこの改訂7版を2018年1月12日に発売し、
6月末まで特別価格での販売を予定、期間中に20万部を目指すとのこと。
出版業界不況の折、それもネットで代用できる象徴のような辞書で・・
敢えて、辞典の一大ブランド「広辞苑」で勝負する岩波書店に敬意を表したい。
私も手垢の付いたまま本棚の肥やしになっているが・・・
広辞苑を買い換えようと思う。そして、全ページを捲って見たい。
一家に一冊、辞典はあるべきだ。Goto

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