安全性だけではない、複雑な背景があるのかも・・・
慎重にかつ大胆に、そしてしたたかに、政治家に求められる重要な要素です。
陸上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」の導入計画を
河野防衛大臣が停止すると表明しました。
コロナ禍の問題でもそうですが、安全保障とか防衛整備の問題も
「命に関わる」からと言われると、なかなか反対し難いものです。
ましてや、日米同盟を持ち出され、貿易の不均衡ともいわれますと、
蜜月な米大統領と首相の関係です。一度了承したものを「今更ノー」とは言い難いもの。
それも17年12月に閣議決定。秋田と山口の自衛隊演習場での配備を選定、
住民に何度も説明会を開いて安全性を解説していたのに・・・それを自ら覆し、
「配置地域の住民の安全が担保できない」との理由で、計画を中止したのです。
そもそもですが、配備には5000億円の費用がかかり、運用開始が25年以降、
それに、安全性を担保するには追加予算が2000億円っていうのです。
更には仮想敵国のミサイル技術の急速な進展ぶりからして、
25年には時代遅れの無用の長物になっているかもと言われているのです。
コロナ禍で、予算が膨れ上がっている折です。税金の使い道には優先順位が問われます。
無駄遣いはやめた方が良いに決まっています。私は河野防衛大臣の大胆な決断に
敬意を表します。同時に自民党の歴代防衛大臣や防衛族が、計画停止に異議を
唱えていることに、疑念を抱きます。
「地元の皆様に説明してきた前提が違った以上、これ以上進めることはできない」と
安倍首相が語る以上「何をか・・言わんや」です。異議を唱えるならば、
そもそも「陸上イージス」の導入は官邸主導で決まったモノです。
「安全性の確保もできず直ぐに時代遅れになるような軍備」を
米国の大統領に強引に押し込まれ、防衛計画大綱や中期防衛力整備計画に
盛り込んだのは「防衛族」も知らなかったわけではあるまい。
もし知らないとすれば、安倍首相を批判すべきではないでしょうか。
「陸上イージス」計画停止の背景、国会の閉会に合わせて表明されたきな臭さ、
米国大統領選なども微妙に絡んでいるとすると、河野防衛大臣・・
次期首相の芽もあるのではと、勘ぐるのですが。政治は難しいですね。Goto
陸上イージス計画停止
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