コロナ対策もデジタル化も今こそですが、政権に覇気が感じられません。
政府の経済財政諮問会議は今年の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)の
原案を公表した。コロナ禍で社会変革に取り組む必要性があると強調、
「日本が世界からとり残され埋没してしまいかねないとの切迫した危機意識を共有すべき」と
訴えている。
柱は2本で、コロナ感染対策を中心にした短期的な施策と、
コロナ禍で遅れが浮き彫りになったデジタル化を進めるための集中投資である。
いずれも「骨太な方針」が必要な喫緊の課題だが、内容に「骨太さ」が伝わらない。
なぜだろうか。「政権力」が欠けると申しますか、
この政権で何としてもやり遂げようという迫力が感じられない。
毎年発表するのだから、前年との整合性が必要なのだがそれも、感じられない。
コロナ感染対策は、超大型の補正予算を組んだのです。
敢えて「骨太」という必要はない。PCR検査と抗原検査を組み合わせた
効率的で迅速な検査体制を構築するのは当然のこと、骨太でもなんでもない。
コロナの収束が見えるのは、特効薬(ワクチン・治療薬)が日本独自の研究・開発によって
実用化されることである。言を待たない。にも拘らず、方針では効果的な治療薬やワクチンの
研究開発を加速し国内での生産体制を早期に整備すると、これも敢えて「骨太」だと
言うほどのことはあるまい。第二次補正予算で予備費を10兆円積み増している。
それを、何処に打ち込むのが効果的であるかを、決めるだけである。
その決定を、政治がするというなら、それは骨太だろうが・・・
どうも、怖々というか、腰が引けたままの状態で、様子見の感がある。
首相は5月の記者会見で「5月末までにアビガン」を治療薬として認証すると
公言したではないか。どこかの大学の医療機関が効果に限定的との論文を出しただけで、
ビビってしまったではないか。科学です。政治決断すべきものではないかもしれないが、
それでも決断するのが「骨太」ではないのかと思う。
もう一つの柱。デジタル化。これこそ今こそ、骨太で対処せねばならない。
医師会・厚労省の抵抗が強い遠隔医療に踏み込めますか。
文科省や教育機関が抵抗するオンライン教育の整備はできますか。
自動運転に公道での実施試験を許可できますか。
マイナンバーと預貯金口座を紐付けできますか。
いずれも、コロナ禍でデジタル化の遅れが鮮明になった今こそ、やらねばならぬことです。
デジタル化の絶好のチャンスです。でも、今の政府に本気度があるか、いずれも懐疑的です。
せめて、行政の窓口をオンライン化することで、お茶を濁すのではないでしょうか。
そうあって欲しくないのですが。いかんせん政権に覇気がないのが気掛かりだ。Goto
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