そもそもですが、お盆とは祖先様に感謝し厄災を祓う風習です。
高速道路が閑散としています。例年ならば帰省のマイカーで渋滞するのに。
昨日から、お盆の墓参りで飛騨高山に来ています。
その道中にある高速道路、東海北陸道での話です。
お盆ですから、チョッピリ情緒的ですが・・・
コロナ禍の影響で盆踊りが全国的に中止になっているのが如何にも寂しいですね。
岐阜県では、日本でいちばん開催日が長い言われる「郡上おどり」・・・
400年以上の歴史があるのですが、やはり中止です。
お盆には「徹夜おどり」が行われます。日が暮れ・・・浴衣姿の人たちが
下駄を鳴らし夜通し踊り続けます。踊り音頭のメーンは「かわさき」です。
「ぐじょうのな〜ぁ 八幡ぁ〜んでて行くときぃにゃ・・雨も〜ぉふらずぅ〜に袖絞ぉ〜る」
郡上八幡を出て行く時には雨も降らぬのに涙で袖を絞る・・・
江戸時代、天保飢饉の折、農民を苦しめる城主金森一族の圧政に死を覚悟して、
江戸に御法度の直訴に出掛ける農民有志を涙ながらに送る、有名な「郡上一揆」です。
悪政に立ち上がるが叶わぬ農民たちの悲哀を込め「郡上おどり」で唄われます。
盆踊りはお盆に戻ってきたご先祖様の霊を慰め、送りだすならわしですが、
「郡上おどり」には仲間たちのために「一揆」し打ち首になった農民を
偲ぶ意味合いがもこもり郡上人の心意気を示し徹夜おどりが毎年繰り広げられます。
そもそもですが。盆踊りは鎌倉時代から「厄祓いと死者の鎮魂」を願う念仏踊りが
祖先を祀るお盆の風習と結びついて定着しました。そうなのです。
盆踊りは、我が身に降りかかる厄災を祓い、ご先祖を偲び、今を生きる感謝を
共有する踊りです。ということは、コロナ禍という厄災を祓う意味でも
盆踊りをやるべきではないでしょうか。
それが、密を避けるとの理由で中止するとは何事か。
祖先を偲ぶお盆の帰省も自粛せよとは何事か。
そりゃ「疫病が蔓延したらどうする」と反論のできない脅しを受ければ、
中止せざるを得ないのはわかりますが、日本人は子供じゃないのです、
思考停止をして、中止、中止と逃げて安全策しかとらないのは如何にも知恵がない。
それこそご先祖様が「お前らは薄情」だと哀しんでおられるのではないか。
私は墓前に静かに額ずき近況を報告し、ご加護を願うばかりです。
もちろん、その後はお戻りのご先祖さまと盆踊りならぬ宴会ですが。Goto
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