こんな御時世です。大盤振る舞いを否定しませんが・・・これで良いのでしょうかねぇ。
自民党総裁選が告示です。異端児・豪胆児・準備万端児の争いです。
コロナ禍の有事です。財政出動もやむなしと「GDPギャップ」を埋めるためを
名目に候補者たちは大型の経済対策を相次いで打ち出しています。
GDPギャップとは・・日本の潜在的な供給力と実際需要の差を数値化したもののこと。
個人消費などが落ち込んで需要不足になるとマイナスになり景気の減速要因となります。
それをGDPギャップといいます。
内閣府の試算によると2021年1〜3月期は約23兆円、4〜6月期は約22兆円のマイナスに。
そうなりますと、日本経済の需要不足を何とかせねばなりません。
財政出動での経済対策にによって補い、景気を押し上げる必要があります。
ですから・・・総裁選候補者はここぞとばかり、こぞって大型の経済対策を訴えます。
候補者だけではありません。野党も任期満了の総選挙を睨んで、大盤振る舞い策です。
財務省は警戒しますが、昨今の財務省、政治の思惑には勝てません。
20年度の補正予算は首相官邸や与党に押され、175兆円の補正予算を組みました。
これが民主主義なのでしょうが・・・冷静に考えても補正の2割近い30兆円が
年度内に使い切れず、21年度に繰り越されているのです。無茶な話です。
国の予算は使い道が決められて組まれます。当然の話です・・・
これはまだ使っていないから、あちらに回せという柔軟性あありません。
それを財務省が召し上げGDPギャップに回せば、
それはそれなりに有効だと思うのですが・・・そんなことはできないのが財政の仕組みです。
河野太郎候補・・・GDPギャップが22兆円ある。平時の改革、有事の財政、
未来に向けた投資が必要である。財政出動やむなしと。
岸田文雄候補・・・まず数十兆円の経済対策をしっかり取り組んでいくと。
高市早苗候補・・・物価安定目標の2%までプライマリーバランスを凍結、
積極的な歳出拡大を続けるべき。
公共の事業に1年で100兆円規模を投じるべきと。
野田聖子候補・・・不明。
野党も立憲民主党・・政権公約で最低30兆円規模の財政出動を伴う補正予算を編成すると。
国民民主党・・・全国民へ10万円の再給付など50兆円規模の経済対策を盛り込んだ
コロナ対策を打ち出しました。
どうです。この大盤振る舞い・・・これが政治なのでしょうか。
財源がどこにあるのでしょうか?こんな御時世です。
えっ・・日銀が輪転機を回せば良いですって・・・そのツケは誰が・・・
こんな政治が続けば必ずどこかで大きな歪みが生じます。
それでも今が大切、今生きている人のために何ができるかが政治なのでしょうが・・
誰が首相になろうが・・どこの政党が政権を担おうが・・
最後のツケは国民の犠牲で支払うことを忘れてはなりません。Goto
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