こども未来戦略

異次元の子ども対策・・所詮は「子ども特例公債」という名の借金で。

まるで、衆院を解散して・・・国民に真を問い。新たな時代を
切り開くのではないか・・そんな大仰な記者会見でした。
でも現実は看板の「異次元な子供対策」の焼き直しでした。

13日に行われた岸田首相の鳴物入りの記者会見のことです。
内容は2028年度までに取り組む「こども未来戦略方針」の「加速化プラン」で年3.5兆円規模の財源を投じ、少子化に歯止めをかけるとの決意でした。
その財源詳細は年末に示すとも・・・

骨子は・・・
児童手当・・所得制限を撤廃、全員に満額支給する。
支給を高校生まで延長する。第三子以降は月3万円。24年10月から実施する。

高等教育費・・授業料減免・給付型奨学金を24年度から多子世帯や理工農系の
学生のいる中間層(世帯年収約600万)に拡大。さらに支援拡充する。

保育・・・就労時間を問わず時間単位で利用できる「こども誰でも通園制度」を
創設。24年度から本格実施する。

育休・働き方 ・・・出生後一定期間内に両親とも育児休業の取得を促進するため、給付金の給付率を「手取りで10割相当」に引き上げ。25年度から実施する
子どもが2歳未満までの時短勤務による賃金低下を補う「育児時短就業給付」を
創設。25年からの実施を目指す。

財源・負担・・・28年度まで徹底した歳出改革をし、既定予算も活用する。
企業を含め全員が広く負担する「支援金制度」を構築する。
詳細は年末に結論を出す。
28年度までに安定財源を確保。その間の財源不足は、つなぎ国債「子ども特例公債」を発行する。

・・・まぁ。こんなところですが・・・あなたはどう思いますか?
現状で考えられる範囲でなら、これが精一杯の内容ですかねぇ。
まずは、来年の10月から児童手当を全子どもに給付するところから
スタートする・・・

そして「子ども誰でも通園制度」を設け働ける環境を充実させる。
「育児時短就業給付」を創設する・・きめ細かな政策です。
いずれも財政的な裏付けが必要ですが、早期の実施が望まれます。

問題は財源ですね。
この方針を実現するには・・・毎年3.5兆円必要だというのです。
現状・予算配分を組み替えなければ捻出できないのは誰でもわかります。
お決まりの歳出改革をすると言いますが、歳出で最も多いのは高齢者福祉関連の予算です。それを削減する腹はありますか?

岸田政権では・・無理ですね。身を切る改革などできません。
ではどうするのか。28年度までに安定財源を確保すると、
増税を示唆していますが・・・5年先の話です。
その間はつなぎ国債「子ども特例公債」という名の
借金で賄うというのです。そんなことなら誰でもできますよねぇ。

単刀直入に申します。
国民はわかっているのです。社会保障費を削減すれば、
少子化対策に十二分な予算が捻出できることを。
それこそ、身を切る覚悟を政治がすれば大阪府のように
高校授業料の無料化など難しくないことで知ってしまったのです。

こんな中途半端な少子化対策で、人口が増えるでしょうか。
やるなら徹底してはどうですか。子どもを育てるための費用は
全て国が負担すると。その財源は国民に負担してもらうと。
もちろん、手厚過ぎる高齢者社会保障は大幅に削減してです。

そうすれば、岸田政権の「異次元の子ども対策」が本物だと国民は支持します。
この記者会見で、「今国会で解散する気があるのか」との質問に「いつが適切なのか諸般の情勢を総合して判断する」と答えています。

諸般の情勢ってなんですか・・・総選挙は時の政権が政権維持のためにやるものです。とりわけ自民党一強の時代です。岸田派の勢力が拡大するとわかること、
それが諸般の情勢だとすれば・・・国民を甘く見過ぎかもしれませんね。

私的には・・・この政権の命運を賭けた・・という少子化対策の「子ども未来戦略方針」の道筋がついてから国民に信を問うて欲しいものです。Goto

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