四半期短信を全社員と共有する我が社の考え方
今月6日、25年度、第三四半期を開示・全社員に報告した。
数字を“開示する”のではない。未来を“共有する”ためである。760名全員に四半期決算短信を丁寧に説明し、質問を受ける。そこに流れる思想は、養老孟司先生の「知ることは変わること」。知れば、立ち位置が変わる。立ち位置が変われば、行動が変わる。私たちの企業体質は、ここから鍛えられている。
我が社は、四半期ごとに全社員へ決算短信をリモートで説明する。営業も、編集も、管理部門も、例外なく760名が同じ資料を見て、同じ時間を共有する。質問も受ける。厳しい数字も、明るい兆しも、そのまま伝える。なぜそこまでやるのか。それは「知ることは変わること」だと信じているからである。
数字は冷たい。しかし、意味を与えれば熱を帯びる。売上の増減は、地域の息づかいであり、読者の期待であり、広告主への覚悟である。
自分の職場の立ち位置、置かれている状況、強みと弱みを知る。すると景色が変わる。昨日までの“作業”が、今日からは“使命”に変わる。方針や方向性は、上から降りる号令ではなく、自分の腹に落ちる選択となる。
同時に、ややもすると忘れがちな企業理念を再確認する。飲水思源――水を飲むとき、その源を思え。地域に支えられてきた我々の原点を思い起こす。
理念は飾りではない。四半期ごとに数字と重ね合わせてこそ、血肉になる。理念なき成長は驕りを生み、数字なき理念は空論に堕する。両者を往復させるのが、我が社の作法だ。
この開示の文化は、リクルートにも直結する。若い人材に「入社後に何が見えるか」を示せる会社は強い。数字を隠さず、議論を恐れず、未来を語る姿勢は、誠実さそのものだ。
そして若い社員の家族にも伝わる。「わが子は、透明で正直な会社で働いている」と。家族の理解は、社員の背中を押す見えない力になる。
知るとは、情報を持つことではない。世界の見え方が変わり、振る舞いが変わり、前の自分に戻れなくなることだ。四半期決算を全員で共有するたびに、私たちは少しずつ変わる。立ち位置を自覚し、理念を思い、次の一手を選び取る。
それが、地域密着生活情報誌を日本全国に無料配布し、日本を元気にするという我が社の存在意義を、現実の力に変えていく。
知るから、変わる。変わるから、前へ進める。この企業体質こそ、私たちの最大の資産である。私はそう信じている。 Goto


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