読売新聞よ、警鐘を鳴らせ。

今こそ、国民は節約、節電を始めるべき。

中東情勢が緊迫の度を深め、イランを巡る衝突は、米国内外に大きな衝撃を与えています。米国第一主義を掲げるトランプ派の内部からさえ異論が出る中、発言は場当たり的に響き、世界は振り回されている。株価の乱高下が、その不安定さを如実に物語っています。

こうした中、4月に読売新聞 が実施した全国世論調査。私はかねてより、新聞社の支持率調査には懐疑的です。毎月のように数値を並べ、しかも社ごとに結果が大きく異なる。

毎日新聞 では53%、読売では66%。この10ポイント以上の乖離は、単なる誤差で済ませてよい話ではありません。調査対象の取り方ひとつで、世論はいかようにも見えてしまう。その危うさを、我々はもっと自覚すべきです。

しかし今回、注目すべきは支持率ではない。むしろ、読売調査に含まれた一つの問いに、私は強い危機感を覚えました。「イラン情勢が生活に与える影響を心配しているか」。実に85%が「心配している」と答えています。

さらに、政府の対応を「評価する」とした層に限っても、86%が不安を抱いている。これは何を意味するのか。国民は政府を表向き支持しながら、その内実には強い不安を抱えているということです。

政府は「原油は確保されている」と繰り返し、節約の呼びかけは控えています。経済への影響やパニックを避けるため、という理屈です。

しかし現場ではどうか。タンカーの入港は途絶え、備蓄は確実に減少している。物流では軽油が5割以上の値上がり、供給も不安定。プラスチック原料は倍騰し、生活必需品に波及するのは時間の問題です。

この現実を前に、「心配するな」と言い続けることが、本当に責任ある態度なのか。国民は決して無知ではありません。むしろ、静かに危機を察知している。その証左が、72%という「節約の必要を感じる」という回答です。

ならば、新聞は何をなすべきか。数字を並べ、政権の支持不支持を論じている場合ではない。この85%の不安こそ、今伝えるべき“国民の声”ではないのか。であるならば、新聞こそが先頭に立ち、冷静な節約、備えの必要性を説くべきです。政府が慎重なら、報道は一歩踏み込めばよい。

私は繰り返し申し上げてきました。同じことを何度でも言います。それほど事態は切迫している。世論調査とは、単なる材料ではない。活かしてこそ意味がある。国民の不安を数字で捉えながら、それを行動に結びつけないのであれば、調査の存在意義そのものが問われるでしょう。

今こそ、調査に意志を宿す時です。読売新聞に期待したい。ただ伝えるのではなく、導く報道を。国民の覚悟を引き出す報道を。そんな新聞の本来の姿を、いま一度、見せてほしいのです。Goto

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