「山を守る」

宝物が眠ってる?
故郷を愛する。とは言うものの、我が故郷岐阜の財産、資源が、どの程度あるのかを、知っているのか?ふと疑問に思った。美濃和紙と「うだつ」のある家並みが特徴の岐阜県美濃市。その美濃市に「岐阜県立森林アカデミー」なる専門学校がある。初めて訪れた。
岐阜県の歌。子供のころ学校で教わった。歌詞は「岐阜は木の国。山の国」で始まる。森林アカデミーは「自然を代表する「森」と再生可能な「木」の活用を通して、自然の環境と一体になった、持続可能な社会を築くこと」を理念に。
岐阜県は豊かな森林資源に恵まれ、優れた「ものづくり(匠)」と「木造建築」の伝統がある。この岐阜県に自由で実践的な高等教育の拠点として設立された。まさに、県歌に相応しい。
イスラエルの初代首相の名を冠した「ベングリオン大学」を訪ねたことがある。ネゲブ砂漠のほぼ中央に位置し、医学、薬学、農学、工学、科学など理科系の大学で、学生、教授、研究者が世界中から集まり、約3000人ほどの規模と記憶している。大学の理念はただひとつ「砂漠で生きる」だ。
学校の一角に、創設者で建国の父。ベングリオンの墓がある。その前で、「日本は恵まれた国。砂漠とはなじみが少ない。砂漠に暮らす人たちにとって、砂漠は過酷な条件。その砂漠に人が暮らせるにはどうすべきか?」「そのためには人間が砂漠と真摯に向き合う研究機関と人材育成を実践する大学」とてつもない指導者に思わず頭を垂れたもんだ。
森林アカデミー。校舎はすべて木造。宿泊施設もある。簡素だがすばらしい建築物だ。学科は森と木のエンジニア科とクリエーター科がある。定員は各科20人。前後期、二年制。学生数は160人。門外漢では、二つの科の特徴がいまひとつ分からない。
分かりにくいパンフレットを捲ると。エンジニア科は「森」「木」「環境」のコースにに分かれ各分野の現場実践に必要とされる人材の育成。クリエーター科は地域林業、里山、地域環境、木造建築、ものずくりの各研究会に分かれ、高度な専門知識と実践力を身につける。
要は第一次産業の林業のため。エンジニア科は林業をめざす学生の養成。クリエーター科は林業の大学院。自分なりの整理。格好なんてつけない方がいいかな。チョット中途半端。頭でっかちかな?って、気がする。これでは、学生は集まらない。もったいない。
行政に予算がない。しかし、疲弊する地域を活性化させねばならない。となると、あるものを、見直し、再生させ、活用する必要がある。健康と環境。日本人の関心の高い問題。岐阜県立森林アカデミーには環境学校として、りっぱな基礎ができている。と感じた。
素晴らしい宝物が眠っている。この宝物を生かすべきだと思う。それには、「ベングリオン大学」のように、誰もが納得する。明快な理念が必要。格好なんか付けずに、「山を守る」大学。とすればよい。美濃市に、世界中から若者が集い、愛する郷土の活性化に繋がる。
さて、どうPRするか?勝手連の腕のみせどころかな。       Goto

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