責任

「こと」は難しい問題です。
漁船と軍艦の衝突事故の責任問題。
責任には、二つの意味があります。混同するとややこしい。
一つは、責任を果たす。組織が円滑に業務を遂行することです。
(これが一番大切な責任です)
もう一つは、責任を取る。人間のやること、完璧はありません。
事故やトラブルが発生する。それを迅速に処理する。これが責任を取ることです。
防衛省は、特殊な組織です。半年に満たない政治家である大臣の首を撥ねて、
責任を果たす。責任を取らす。とするのは、間違いです。
組織の長が責任を負うなら、自衛隊の最高責任者は、総理大臣です。
国民を守る自衛隊が国民の命を奪ったのですから、最高責任者が責任を負うべきです。
我社でも、事故やトラブルが起こります。
その責任は、全て、私にあります。弁解の余地はありません。
事後の処理を間違えますと、信用を失い倒産です。
責任が果たせなかった結果の事故。処理は迅速に対処し、被害、迷惑を最小限に収める。
それが、責任の取り方です。
その被害や迷惑を、対象者が納得できない、理解できない場合。
改善の方途が見つからない場合。長たる者、自ら首を差し出すべきです。
それが、長たる者の心構えであり、器量です。
野党やメディアは、防衛相の事故処理を不満として、辞任を要求していますが、
まだ、弛緩した防衛省の在り方に対処もしていない。責任を取っていない。
大臣の首をすげ替えるだけで、「こと」を解決するには、
「こと」国防。「こと」人命。あまりにも、「こと」は重大です。
主権在民。国の最高責任者は国民。
国民の器量、国民の責任の度合いも注視してみたいものです。
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