中間層の減少と雑誌の凋落。
雑誌の休刊が相次いでます。
寂しいですが、これも時流なんでしょう。
講談社が、「月刊現代」と他の2誌を。集英社が映画雑誌「ロードショー」を。私にはあまり馴染みがありませんが、マガジンハウスが「BOAO」を。女性フアッション誌「GRACE」を。
理由は、いずれも「収支が軌道に乗らず」と。発行部数が落ち込み、広告スポンサーが付かず、
雑誌のビジネスモデルが厳しくなってきたことによります。
先日の日経に、集英社の女性向け「eclat」創刊1周年特大号の全面広告が。以前、購読してたことのある「致知」の創刊30周年謝恩の全頁広告が掲載されていました。頑張れと、エールを送るんですが。
このままでは、雑誌文化は滅びるのではないかと、広告が虚しく響きます。
雑誌が売れないのは、ネット社会、インターネットで、大概の情報は無料で入手でき、
合わせて、フリーマガジン、フリーペーパーの台頭が、有料誌と同等に、それ以上に、価値ある情報を提供するようになった。のが、主な理由でしょう。普通の情報は「ただ」と考える時代になった。
業界では、文春とか新潮といった、男性向けの週刊誌を、雑誌購買力の高い女性層にターゲットを絞り込んで、コンテンツを変えているようだが、何時まで続くか?「焼石に水」の感は免れない。
広告の仕事に携わる一人として、ラジオに次いで、雑誌が媒体価値を失うのは、辛く、虚しいことだが、ここは、新しいビジネスモデルを作るしかないと、腹をくくるべきだ。
この問題は、経済が収縮している。少子化である。ネット社会に移行している。といった、社会現象に起因しているのだから、出版の業界だけだと、考えるのは間違いだ。
雑誌の凋落を我がことと深刻に受け止め、新しいビジネスモデルに経験と知恵を発揮せねば、
どの業界にあっても、生き残れないと思う。
無料雑誌と専門誌の狭間で、有料雑誌が消滅するのと、この国の中間層が減少するのとが、
ダブるのは、時代の趨勢なんでしょうか?難しい時代ですね。
Goto
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