パソコンの画面上で記事と広告はなじむのか?
さー。さー。いよいよ、新聞の電子化が本格的になってきました。
どうするか?じっくり考えねばなりません。
日本経済新聞社(日経)が来春に従来の新聞とは違う電子新聞を創刊すると発表しました。
新聞業界も転換期に入ったと言えます。
今でも、インターネットを開くと、新聞記事が載っていますが、それは無料で提供されています。
しかし、日経が創刊する電子新聞は、有料です。
仕組みは、英国のフィナンシャル・タイムズ(FT)に倣い、記事内容の質を変えることによって、読者を無料読者(従来と同じ)と登録会員(無料)と有料読者の三種類にわけるようです。
日経の解説では、特ダネや独自ニュースを24時間発信、速報性のあるものにする。朝刊、夕刊が新聞紙面の形で読めるようになる。携帯電話でも利用できるなど様々な機能が併設されると、利便性をうたっています。
当分は紙(新聞)と併用(セット販売)ですが、将来は紙がなくなる想定で電子化を進めるようです。
時代の趨勢はネット社会。理想の「電子新聞」を世界有力紙も模索していますが、現実は購読部数の減少、広告単価の下落など従来のビジネスモデル崩壊のスピードに、電子化が追いつかない状況にあります。
日経は、経済専門誌です。その特徴を生かせば、記事の質を変えることができます。しかし、一般紙(朝日とか読売)のニュースに、果たして、有料化が可能かどうか?疑問の残るところです。
広告の観点から見ると、紙での記事と広告はなじみが良かったのですが、ネット上の記事と広告がなじむかどうか?パソコンの画面に広告の窓を作って、記事のついでに広告を見せたり、読ませたりする発想は、従来型の新聞ビジネスモデルの延長でしかありません。
折角、新聞が電子化されるのですから、広告掲載(こう呼ぶのが正しいかどうか分りませんが)の有様も、記事は記事、広告は広告と明確に区分するなど根本から考え直す必要があろと思います。
新聞の将来に不安を持つ一人として、日経新聞が試みる電子新聞の成行きを注視したいと思います。 Goto
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