新綱領

「日本らしい保守主義」が見えないのですが??
寒の入りですから、寒いのは、当り前なんですが、やはり異常気象なんでしょうね。大寒の日に18度。
昨日今日はマイナス気温で雪模様。寒暖の差が激しいせいか、冷える日は、一段と寒さが堪えます。
冬の得意な人は少ないでしょうが。寒さが苦手な私としては、一日も早い春の訪れが待たれるこの頃です。政権から滑り落ち野に下った自民党も、この冬は格別に寒さが身に滲みるだろう拝察します。
その自民党が新綱領を採択しました。綱領なんて興味がないかもしれませんが。綱領は理念と並んで政党の根幹をなすものです。政治活動の経験(野党でしたが)では、綱領の解釈で分裂することもありました。
この新綱領。現状認識で、国家社会主義的統治とは断固対峙し、秩序の中に進歩を求め、国際的責務を果たす日本らしい保守主義を政治理念として再出発したいと方向を示しています。
私も民主党政権が社会主義ではなく、社会民主主義的(社民)色合いの濃い政権であるのは理解できますが「日本らしい保守主義」のイメージが湧いてきません。どなたか?教えて欲しいものです。
そもそも保守主義とは、現状を肯定する主義で、55年の保守合同の際、自民党が掲げた保守主義は占領軍が作った憲法を改正することにありました。しかし、高度経済成長以降の自民党は、新憲法を標榜しながら、制定してきませんでした。
むしろ、経済成長で得た富を如何に利権として分配するかに傾注してきました。
その結果、分配の主導権を官僚に握られ、社民的な政策を採ってきました。
95年の綱領で、その軌道を修正、「小さな政府」を標榜し、保守主義から新保守主義へと舵を切り始めました。その路線を鮮明にしたのが、小泉・竹中の経済至上主義でした。
私は、自民党は規制緩和・市場開放で「小さい政府」の経済至上主義である新保守路線を貫き、経済成長に重きを置くべきだと思っています。それしか、方針はないと思っています。
谷垣路線は、「小さい政府」を綱領から外してしまいました。
だとすると、「日本らしい保守主義」とは如何なるものか?どんな保守主義なのか?財政効率と税制改正で財政を再建するというならば民主党と同じ。自律と秩序ある市場経済を確立するというならば。批判する民主党の成長戦略となんら変わらがありません。
自民党の新綱領は、民主党の、それも小沢幹事長を意識するばかりに、政党の基本中の基本である綱領を、綱領にならない「綱領」として発表している。それも、主義・主張のない綱領として・・・・・
これでは当分の間、寒さに耐えなければならないのではないでしょうか?
参院選前後に、政界再編があると言う政治評論家がいます。
この新綱領では、自民党の分裂というお寒い話はあっても、政界再編はあり得ませんね。                                                          Goto

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