賢人会議

謙虚に耳を傾け、実行する勇気を鳩山内閣に期待するのですが・・・・。
新聞を読んでいると様々な提言が掲載される。なるほどと思うものは少ないのだが、これだと思える会議での提言を目にしたので、紹介します。
会議名は「日中韓賢人会議」。主催、日経新聞社、新華社(中国)と韓国の中央日報、各国を代表する新聞社。目的は三国の経済・政治・学術等の分野で代表的な有識者を招き東アジアの経済問題を議論する。
06年の2月ソウルで初会合を持ち毎年4月に開催。東京、北京、釜山と開かれ、今回は平城遷都1300年の記念事業として、4月の18、19日、奈良で開催された。
賢人会議だけあって、グローバルな視点で共通の認識を持つことが心がけられています。東アジア経済統合をめぐる議論でも理想論に走らず、現実主義が貫かれ、世界の成長センターであるアジアを「開かれた地域」にするという基本姿勢はまさに炯眼に値する会議だと、日経は報じています。
とりわけ、成程と唸った提言は、経済成長と環境問題を両立させる戦略に3ヵ国が「グリーン成長イニシアチブ」機関を連携して設けるべきではないかとの小宮山宏元東大総長の環境・エネルギーへの提案です。即実践すべきでなないかと思います。
榊原英資氏の今後のアジア経済統合には貿易自由化と規制撤廃、金融強化が必要。FTA締結を目標に3ヵ国で常設事務所を設置してはどうかとの提言は、正鵠を射てると読みました。
また、文化・教育・民間交流分野の提言では韓国の李梨花女子大総長が、3ヵ国が共同で使用する必須漢字を500字程度選び、教育に活用すれば、より活発な交流に繋がると、アジア共通の文化遺産「漢字」の重要性を説いたのは納得です。
この賢人会議。中曽根康弘元総理が提唱したそうです。氏は日本団長として基調講演を行い「安全保障面でも十分な議論をすべし。3ヵ国は緊密な地域機構の創設を長期目標にすべし。多面的、重層的な発展に向けリーダーシップを発揮すべきだ」と問題点をズバリ語っています。
91歳、まさに賢人宰相だったと改めて認識しました。
鳩山内閣が掲げる東アジア共同体構想・・・具体性がまったく見られない線香花火のようですが。理念は分かります。素晴らしい賢人会議が開催されています。裃抜いて、謙虚に学んではどうでしょうか。
そうすれば鳩山政権の成長戦略も、外交戦略も見えてくるハズです。
鳩山内閣の閣僚には、賢人に学ぶ謙虚さと、それを実行力する勇気を求めたいものです。
日本に賢人政治家が育って欲しいと願うのは私だけでしょうか。                   Goto

コメント

  1. Goto より:

    コメントありがとうございます。
    「じゃんけんぽん」の文化圏ですか。面白いですね。地域主権で、地場産業振興等を柱にオリジナルな3ヵ国・地域賢人会議を開催するのも可能かもしれませんね。勉強になります。
                     Goto

  2. kmforest より:

    いつも楽しく拝読させて頂いて居ります。
    この記事を読んで、ふと思い出したのは、2007年に岐阜県現在陶芸美術館にて開催された展覧会「アジア陶磁デルタプロジェクト」。日中韓の巡回展です。
    西洋のようにコイントスではなく、じゃんけんぽんで物事を決めようとする文化圏では、それぞれが自己の特色を生かすことで共存共栄が図られるという考え方をキチンと示そうとしております。
    こうした時代を先取りした企画展が行われた美術館をもっとキチンと評価し、文化から賢人会議を支援し交流を深めて行く事が出来ればもっと緩やかにいろいろな外交問題も解決するのではないでしょうか