いまとこれから

現状を打破する気概が必要だと思うのですが・・・・。
菅新首相が所信表明を行いました。強い経済。強い財政。強い社会保障の国をめざすと、声を張り上げましたが・・・。果たして国民の心に響いたでしょうか。私は好感を持って聴きましたが。
新聞は素晴らしい、面白いと改めて実感しています。朝日新聞が「日本のいまとこれから」をテーマにした「全国世論調査」を実施・・・その結果を公表しました。
日本人が日本の現状をどう見ているのか・・・日本人としての誇りや自信はどの程度持っているのか・・この国の将来像をどのように描いているのか・・・・。国際社会の中で日本をどのように位置付けているのか・・・など、国民の現実的で率直な気持ちと首相の所信と対比してみるととても面白い結果になりそうです。
調査結果を読んで・・私の率直な感想です。日本の現状は登山にたとえると62%が「息が切れて、後続の人に追い抜かれていく」と感じているようです。どうも、自信を喪失しつつあるのがはっきりしてます。
しかし、誇りを持っているか・・・の質問には、75%が持っていると答え、経済力となると65%が誇りが持てないとしています。では誇りとは何かと問われると技術力との答えが94%。誇りにも陰りが出ています。
将来像については、「税負担が重いが、社会保障などの行政サービスが手厚い大きな政府」の方が「税負担は軽いが行政にあまり頼らず自己責任が求められる小さな政府」よりも良いと答えた人が58%になりました。自立心よりも依頼心が強いのが伺われます。
国際社会では、発言力があって責任や負担も大きい「大国」である必要はないとする答えが55%。外交力のなさが国際社会で活躍する姿が描けないようです。グローバルな発想で国際社会に打って出ようとする気概が感じられません。
日本の豊かさは、貿易による経済力によって築かれたものです。誇れない経済力ならば・・・自らの手で力を付けたい。あるいは力を付けるべく努力すべきとの認識に立たない限りは・・・衰退の一途をたどるしか道はありません。
日本人が描く「いまとこれから」に「青雲の志」が感じられないのは非常に残念ですが・・・・その原因を政治のせいにするのは間違いだと思います。
強い経済。強い財政。強い社会保障。いずれの道も遠い気がします。                Goto

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