放送行政

マスメディア集中排除の原則・・・
もう何年前になるだろううか・・・手元にある資料では1991年9月・・となっていますから、20年になるのか・・と感慨深い。何のことかと申しますと・・・人生で始めて・・・自ら発起人代表となって・・岐阜にFM放送を!・・と呼びかけた時のことです。
岐阜県は全国でFM放送局のない6県のひとつ。FM放送局が岐阜県にも必要だ・・・・・そんな思いで・・・20万人に及ぶ署名を集め・・・県下72名の財界・政界・各種団体代表者に発起人として名を連ねて頂き・・従来とは一味違う、手法で放送局作りを模索しました。が・・・
・・・新聞もテレビも、そしてラジオも・・この地域のメディアは「すべて俺のモノ」と・・のたまう・・前時代的な地元メディアの独裁者に・・署名は握りつぶされ、申請書は無視され・・葬り去られてしまいました。
その際・・・私は、この地域が健全に発展するには・・・特定の人物が多メディアを支配するのは異常である。総務省(当時は郵政省)の「マスメディア集中排除」の原則はどうなっているのかと、主張したモノでした。
私にとって・・・マスメディア集中排除の原則なんてものは・・この地方では有名無実だと思っていましたが・・・今月・・・総務省が「放送行政の基本」である「マスメディア集中排除の原則」を・・・放送局の経営悪化を理由に・・ラジオに限り・・撤廃すると発表しました。
分かりにくいかもしれませんが・・・隣接するラジオ局の合併を認めるってことです。が。業績悪化の原因はラジオが時代のニーズに合わなくなったからです。赤字のラジオ局同士を合併や統合させても・・・改善されるとは思いません。今更なんだとの思いです。
この決定は、ラジオ放送の終焉を意味するのではないかと思っています。
・・・・この10年ほどの間に・・・テレビ朝日が。TBSが。文化放送、フジテレビが・・・ITの旗手達によって経営権が脅かされ・・・それを必死に食い止めた背景に、この原則が横たわっていたと思うと・・・虚しさが募るのですが・・
放送と通信の垣根が益々低くなる時代です。果たして、この原則撤廃は、ラジオだけに止まるのか・・・当然、テレビに波及するのではないか・・・すべきだと思うのですが。
マスメディア集中排除の原則・・・こんな中途半端な放送行政が・・まだ続いているなんて・・・・この原則で辛酸を舐めた私には信じられません。撤廃するならすべて撤廃すべきです。
Goto

コメント

  1. Goto より:

    コメントありがとうございます。
    ラジオは人類の叡智であり、文化です。良い文化は永遠に受け継がれ、悪い文化は、消滅します。ラジオに代わる文化が生まれても。
    振り返れば、トライニューメディアとのスローガンを掲げ、CS放送にもチャレンジ、見事に失敗。インターネットの動画放送にも時期尚早で、撤退。挫折ばかりですが、今尚、ニューメディアにチャレンジ中です。
    変らぬご指導お願いします。Goto

  2. リミスキー より:

    厳しいご意見ですね。ラジオについては、多分なくならないと思います。が、どのような形で生き残るかを模索しています。新聞も同様だと思います。ラジオが異常に!儲かる時代は20年前に終わりました。社長がFMを岐阜に!と頑張ってみえたタイミング辺りかと、今になって思っています。デジタル化をテレビより先にやっていれば・・と昔のことを考えてもしかたありませんが、国の中枢にラジオ好きが少なかったのでしょうね。それにラジオ広告の規模も小さかった。バブル崩壊での救済策の一つが、ハイビジョンTVメーカーへの国策としてのデジタル化です。当時の通産省のパワーが郵政省を押さえたと聞いています。
    さて、3月25日にこのエリアでもパソコンでラジオが聴けるようになります。少しはラジオにも楽しみが出てきました。根本的解決にはなりませんが・・。