鉄の女

爪の垢でも煎じて飲んで欲しいものだ。
これはお願いです。いや、懇願といっても良い。ぜひ、是非、ぜひ、政治家と政治を志す人には、ぜひ、この映画を観て欲しい。お願いします。(ちょっとくどいですね。)
題名は、今年のアカデミーで最優秀主演女優賞を受賞したメリル・ストリープ主演の「マーガレット・サッチャー」です。なぜ、お勧めかを三点申し上げます。
レディーファーストなんて言葉で、女性を大切にしてるかのような欧米。今でこそ、ドイツのメルリン首相に違和感がないが、サッチャーが英国初、西欧初の女性首相になるまでは、まさにガラスの天井。政治の世界では明らかに女性蔑視が続いていた。そのガラスをぶち破った。ことの凄さ。それを実感してほしいです。
英国病。愚衆政治のなれの果てです。日本も、まさにその淵にあります。
彼女が如何に、信念を持って、断固たる姿勢とは、このことをいうのでしょうが。英国病の克服に対処したかが、実に感動的に綴られています。クエスチョンタイムの場面は圧巻です。
それに、フォークランド紛争での決断。英国領が蹂躙されれば、一切の妥協はない。国土を踏みにじられたのだから奪い返すのみ。和解を迫る米国務大臣に、真珠湾攻撃を受けて、あなた達はハワイを見捨てたか?と。まさに鉄の女の面目躍如たるものが。戦死した兵士家族に送る手紙を自らしたためる苦悩とともに。一国の指導者の覚悟。その重さをヒシヒシと学びました。
三点目は晩年の姿。如何に名を成し功を遂げようと、人は老いる。老いると人は人生を振り返る。どれほどの人生を歩んだとて、それを振り返るには幾多の苦悩がつきまとう。サッチャーは認知症。呆けたそうです。その苦悩を見事に演じたメリル・ストリーブに感動した。
日本にも彼女のように信念を貫き強い意思を持った政治家が出でよ!とは思わないわけではありません。しかし、女性であれ、男性であれ強さは危険だと思う。だが、大衆に迎合するしか政治を語れない。そんな未熟な政治家ばかりが、如何にも情けない。
そんな連中には、サッチャーの爪の垢でも煎じて飲んで貰いたい。と思うのだが。ぜひ、是非、政治家と称する諸君にはこの映画鑑賞して欲しいと勧める。Goto

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