ファシズム

民間出身の中国前大使に・・・謙虚に学びたい。
21日付、朝日新聞朝刊。オピニオンの頁に「日中危機の矢面」と題して、民主党政権下で中国大使を務めた伊藤忠商事相談役・丹羽宇一郎さんのインタビューが掲載された。「初の民間出身大使」。尖閣で始まり、尖閣で終わった2年3ヶ月・・・興味深く読んだ。
丹羽前大使の発言から。今後の日中関係で押さえておかねばならぬ点を列挙して見たい。
1・最近、中国では日本を批判する時「ファシズム」という言葉が使われる。私は中国に聞きたい。ファシズムの意味を知ってますか?国を優先し、個人の自由を抑圧する。これが全体主義です。あまり声高に言うと、中国内のネット世論がどう反応するか?軽々しく発言した言葉が、ブーメランのように返ってきますよ。
1・日本に力を借りなくても中国はやっていける、という中国国内の声は傲慢である。
今の中国経済にそんな力はない。列車は脱線するし。労働者の教育も、あるいはソフトウエアも中途半端。中国経済は未熟そのもの。日本から学ぶべきことはたくさんあるハズ。
1・27省を訪問したが。日本人を嫌っている中国人は、日本人は素晴らしい。日本の商品は素晴らしいとの嫉妬。裏を返せば尊敬の念がある。一部の中国人が感情を爆発させたからと、こちらまで感情を爆発させる必要はない。
1・尖閣諸島は日本の領土。一寸たりとも譲歩は許されない。ただ東京都の計画を実行に移せば、重大な危機になります。地方政府のトップが国益にかかわる発言や行動をした時「君、黙りなさい。これは中央政府の仕事だ」と言えないと、日本の統治体制が問われ、世界の信を失う。
1・漁船衝突事件で。深夜に外務省に呼び出されたことを、日本のメディアは批判したが。言い訳は一切しない。今話すには生々しすぎる。
日本外交のため。対中国との今後の関係改善のためにも、もう少し語って欲しいと思うのだが。
記事は、離任の朝、見送った大使公邸の中国人職員が男泣きしたと・・・過去そんな大使はいなかったと締め括っています。民間出身の大使として、如何に真摯に向き合ってこられたか。
ご苦労様でしたと申し上げると同時に。自由の身になられたのです。国のため。もう少し、生々しい発言をお願いしたい、でないと。ファシズムの国に民主国家がファシズムの国にされてしまいます。Goto

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