幹がぶれては・・・

企業経営の本質は技術革新と市場創造だ・・(ドラッカー)
もう何年前になるでしょうか?岐阜県各務原市にある三菱重工の航空機部門が。1500m(?)の短い滑走路で離発着できる翼の上にエンジンが搭載された「飛鳥」という旅客機を開発。大いに期待されたのですが。なぜか・・・日の目を見ることはありませんでした。
その際。噂されたのが。米国軍需産業の圧力で。日本に航空機を作らせると。あのゼロ戦が、そうであったように。最新技術を駆使し、世界の旅客機を凌駕してしまう。だから。部品づくりは認めるが、完成機は作らせないから・・・途中で立ち消えになったと。
朝日新聞1/4付社説。読んで元気が出ました。
兼ねてから三菱重工が研究開発してきた乗客100人以下の国産初の小型ジェット旅客機が、この秋に大空を舞うと。以前の噂が本当ならば。時代が変わったのか?それとも、米国ボーイング社、欧州エアバス社が不得意とする分野だから、許されたのか?市場規模は5000機だそう。
すでに。330機を受注。日本のイノベーションが新たな市場を創造したことになる。
社説では。日本企業はモノづくりへの自信に溺れ、売る努力の方向性を見失った感がある。正価で売れず値引きし、デフレに苦しんできた。今一度、自らの製品やサービスの価値世界に認めさせる力を取り戻すための知恵を絞れと。手厳しい。
朝日の社説にしては。企業の挑戦に、ワクワクするテーマを取り上げたと喜んで読んだのだが。結びの視点が、やはりピンボケ。日本の商社ほど、日本製品を世界に必死で売り込む企業はない。正価で売れないのは、新興国に追い上げられた家電製品のみ。あまりにも偏狭な分析。
本当に。経済事情。国際経済を知っているのかと首を傾げたくなる。が。しかし。日本の最大手の企業が世界に冠たる技術革新で新たな市場を創造する具体例を報じたことには。評価したい。だが、その背景に米国軍需産業の圧力があったのかどうか。朝日ならではの調査の裏付けがあれば・・・さすがだと思うのだが。
社説は新聞社の根幹。朝日新聞には・・・願わくば。自虐的な視点は棚上げして・・・国の幹である経済には、企業の国際競争力を公平な目でバックアップする姿勢で・・・論じて欲しいモノである。Goto

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