アベノミクス・若干の考察

国破れて山河あり・・・そんな気がしてならぬ。
尊敬する友人が「傍観者として眺めていると。三本の矢。一の矢,二の矢で、インフレにはならないが。桁外れの規模で、バブルの兆候が現れ始めたね」・・「歴史に残る壮大な実験と言えなくもない」と。
従来の経済学では推し量れないアベノミクス。この壮大な実験。焦り過ぎ。慌て過ぎの日本国民。猛スピードで回復せねば、満足できないかもしれないが。過去のどの経済学の方程式にも当てはまらない・・不思議な経済状況が生まれるのではないかと思えて仕方がない。
その不思議が、国民の豊かさを齎すならば。何の問題もないのだが。国民に階層があるとすれば。どの層も恩恵を受けない。誰も豊かになれない不思議が、不幸で悲惨な結末なるのではないかと不安に思うのだが。無責任にいえば、国民が選んだ政権であり、国民が高い支持率を与えている政権なんだから。結果は後世に委ねるしかないが。
でも、この事実は再確認しておく必要がある。2012年貿易収支は第二次石油ショック直後の1980年の赤字額(2兆6129億円)を3倍近く上回る6兆9273億円で過去最大となったこと。その主要因が原発停止による、火力発電向け液化天然ガス・原油の輸入が過去最大になったことと。
「尖閣不況」、中国との関係が悪化で輸出が10,8%減額したこと。その結果。二年間貿易赤字が続いている事実。日本は貿易立国であるその根幹が揺らいでいることに、なぜ、注視し、対策を講じないのかを?
三の矢は、成長戦略だから、時間が掛かる。取り分け、成長分野での既得権益者との確執でもたつけば。それこそ。規制緩和など簡単ではない。何年も掛かってしまう。それまでの繋ぎと考えれば、貿易収支の黒字化は尖閣問題も原発問題も政治の力で、すぐに解消できる問題だ。なぜ、解決しようとしないのか?私には理解できない。
このままだと。歴史に残るこの壮大な実験は。インフレなきバブルで国際的な金融資本の餌食にされ「国破れて山河あり」で、終わるのではないか。アベノミクスとはそんな「危険な賭け」を内包しているのではと考察する。
市井おっさんとしては、そうならぬよう祈るだけである。Goto

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