プリンシプル

日本人固有の価値観を正確に翻訳できるものですかねぇ・・・・
理屈っぽい話で恐縮ですが。よくよく考えると、あまりにも恣意的で裏があると、感じますので、あえて、この理屈っぽい話に言及して見ます。朝日新聞5/22付朝刊に「建前」って何だろう?橋下徹維新の会共同代表の発言、国内外で波紋・・・特集「探」の記事を読んで。
記事の意図するところは至って簡単。橋下氏が沖縄米軍司令官に性犯罪を抑制するに「もっと風俗の活用を」と語った点が国際的に大問題になっている。にも拘らず橋下氏はメディアは正確に報道しない「建前」で「本音」を封じ込めているというが、建前とは国際政治ではプリシンプル(原理・原則)と訳され・・・
本音と建前を使い分ける橋下氏は国際社会では通用しない政治家だ・・・との批判である。
取り分け、朝日新聞グループとは何かに付け確執が問題視されてきた橋下氏。失言をここぞとばかり攻め立てるのもわからないではないが・・・・・
「探」では・・・・国際政治で建前は「プリシンプル」と訳される。たとえいま実現されていなくとも、段階を経てかさ上げされていくべき理念をさす言葉。本音と建前を使いわける日本人の使い方とは違う解釈である。
「本音と建前」の使い分けをする日本的文化を国際政治の解釈に整合させるのは論理に飛躍というモノだが、朝日はこの問題を憲法改正派の常套句である「建前はダメ、本音で行くべし」との自衛隊違憲論と同質と捉え「建前はいわば理念や理想、建前がなくて本音だけの社会など、あり得ない」。憲法は「プリシンプル」出なければならないと踏み込んでいる。
本音は本心と置き換えても良い。あらかたの人々に共有される意識に内在する感情や欲求を含むところの価値観である。私は本音とは自身に対する偽りを含まぬ価値観だと思っているので、本音で語ることに躊躇はない。むしろ、建前は表向きの方針であり、人の感情と態度との違いを示す意味合いがあり、対外的な要素が加味されて形成されるもので・・・
朝日が述べる建前は国際政治では「プリンシプル」と訳すべきとの考え方は、それこそ、あまりにも一面を切り取った建前論ではないかと思う。橋下氏は政治家である。発言のひとつ一つが社会的影響力を持つことは周知の事実。いくら本音が建前ですり替えられたと強弁しても、政敵の実中にハマるだけ・・・
ジタバタせず、萎縮せず、何事にも「由らしむべし知らしむべからず」の有無を言わさぬ社会の指弾に対して、自身に対する偽りを含まぬ「本音」でぶつかって欲しい。たとえ、野垂れ死しても・・・Goto

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