自治体もメディアもこぞってラジオ体操の勧めを。
毎日新聞(7/21付朝刊)社説「長寿を真に喜ぶために」を読んで、ことの本質は簡単なことではないかと思ったので。実は・・・その簡単なことが、とても難しいことなのだが。国民の寿命には、平均寿命と健康寿命があります。社会保障費が膨らむのは、平均寿命が延びるからです。
健康上の理由で日常生活が制限されることのない「健康寿命」が延びれば、介護や高齢者医療にかかる年間数十兆円の費用が削減できます。高齢者の生活の質を高め、費用増大を抑えることができる健康寿命の改善こそが、国をあげて取組む課題の一つです。
健康寿命は世界保健機構(WHO)が2000年に提唱。日本は男性70,42、女性73,62です。一方平均寿命は男性79,94、女性86,41で世界一、年々延び続けていますが、健康寿命との差が開いていますので、介護や医療が必要な期間も延びることになります。
政府は、この差を縮めるため、健康寿命を延ばす戦略を検討中で。手始めにメタボの受診率の向上を目指し、現在の40%台にとどまる受診率を80%まで高め、生活習慣病の事前チェックで現役世代に改善を求めるそうです。メタボ健診にそれほどの効果があるとは到底思えませんが・・・
しかし、男性では愛知県が71,74、女性は75,32が健康寿命の最も長い県で、最下位県とはそれぞれ3年近い差があり、自治体の健康指導や生活習慣の改善によって健康寿命が延びる余地は大きいと社説は分析しています。愛知県のどんな取組が健康寿命を延ばしているかは書いてないが。
で、社説の主張ですが。全国80医学部のうち、老年医学講座があるのは一部に過ぎず、医療費全体の約半分を高齢者が占める現状を見れば、医学部教育や医療の提供体制も変えるべきではないか。高齢者はできるだけ仕事やボランティアをして社会につながり、生きがいを持ち続けることが何よりも肝要・・・・
長生きを喜べる社会にしよう、と結んでいます。その通りだと思うのだが、どうも本質がズレているような気がします。健康寿命を延ばすに理屈はいらない。やらねばならないことはただ一つ。自治体もメディアもこぞって、朝のラジオ体操に全ての高齢者を引っ張り出すことです。
身体を毎日、定期的に動かすことで新陳代謝が活発になり、脳も活性化し、健康寿命は確実に延びます。難しいことではありません。なぜ、そんな簡単なことを実行しないのか。夏休みです。子供と一緒に始めれば良いと思うのですが。不思議でなりません。Goto
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