はしゃぎ声

ホロコースト・・・アウシュビッツ強制収容所解放70年・・・
子供の「声がうるさい」と保育園の建設反対運動が起きている。公園で子供を遊ばせるな。やかましくて迷惑だいう声が大きい。新幹線の車掌に対する苦情で一番多いのが、乗り合わせている赤ん坊の泣き声を静かにさせろだそうだ・・・・
一方では、人口減少の歯止めをかけるため、少子化対策が声高 に叫ばれながら叫びながら・・・子供の声に・・・日本社会は一体全体、どうなってしまったのか。子供の泣き声や、無邪気なはしゃぎ声をやかましとか。迷惑なんて平気で言える神経が私には理解できない。
もう何年前になるでしょうか。昭和と平成の境ですから、28年近くなります。月日の経つのは本当に早いです。その年の11月末。私はポーランド南部のオシベンテェムに行きました。オシベンテェム・・聞き馴れない地名ですが、こう言えば・・理解頂けると思います。アウシュビッツ。
ナチスドイツによる「ユダヤ人大量虐殺が行われた強制収容所」です。どんな目的でオシベンテェムを尋ねたかは、後日お話しする機会があると思いますが。その日は、とても寒い日で、どんよりとした空から、雪が舞い凍えるような寒さでした。
ここが、絞首刑台。ここがガス室。これが虐殺された人達のメガネのフレーム。これが義足、義肢。これが脱がされた靴の山。これが人を焼いた脂で作った石鹸・・・・「人間とはかくも悍ましく、かくも非常に人間を虐殺できるのか」ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の現実を目の当たりに、私の心は芯から怒りに震えました。
ガイド氏に聞いた言葉が今も耳に残っています。「明日労働だと呼び出されるかも知れない。呼び出されれば・・それは死を意味する。収容者に希望は無い。その沈痛な収容所で唯一の救いは、収容者に交じる子供の無邪気な声、その声に励まされ、人は生きたと」・・・
そのアウシュビッツ強制収容所が開放されて70年を迎えた。こんな悲劇を二度と繰り返さないことを誓う追悼式典が催された記事に触れ・・・子供のはしゃぎ声がやかましいだと・・・
平和ボケ日本が情けない。そんなくだらないことをさも、重要なニュースと取り上げるマスメディアの平和ボケにも喝だ。Goto

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