読書世論調査

書籍読書率が低下していないのに・・・出版業界が苦境に?
新聞週間に続いて・・・27日から読書週間がスタートした。
若者の活字離れが、叫ばれている折、新聞各社が世論調査の結果を発表した。
毎日新聞の調査は今年で70回目・・・「歳々年々・・・人同じからず」で、
1年ごと微妙に変化しているようです。
顕著なのは・・・電子書籍の市場拡大です。
2015年、紙の本、販売額は前年比5.3%減、1兆5220億円。
05年以降、11年連続で減少。1996年の6割弱まで縮小。
出版業界、構造的不況と言われる所以です。
電子書籍市場は11年度651億円が15年度には1826億円拡大。
「電子書籍を読んだことがある」は前年調査比べ8ポイント伸び、過去最高に。
もちろん若い世代に利用が多く、30代でも50%を超えた。
静寂に紙擦れの音、インクの匂い。ふと窓の外を見上げると、
枯れ葉がヒラヒラと舞い落ち、上弦の月が静かに輝く・・・
ぬるくなった手元の燗酒、徳利から、コクコクと盃に。
グビッ喉を鳴らし、また、本に眼を落とす・・・
そんな秋の夜長の風情は・・・
指を振って、電子書籍のページ捲りではピンとこないのだが。
しかし、時代が変われば、頭で考えるだけで読みたい本が、タブレットに現れ、
読書できる。その横で、ロボットが、酒を注いでくれる。それも人肌燗で、
そんな時代を想像したほうが良いかも知れない。
読書調査から話が逸れました。
書籍を読む人の割合は「書籍読書率」で表される。
毎日の調査、戦後すぐの49年、17%だった書籍読書率は56年に50%伸び・・
テレビ普及とともに低下60から70年代に40%前後。
その後、映画と連動で原作本が売れたり、図書館増加などで50%は維持していると。
書籍読書率が減少していないなら、決して活字離れが起こっているのではない。
本が読まれなくなった訳ではないと、分析できるのだが、
出版業界の実態は、販売額に歯止めが掛からない。
合わせて、新聞を読まない人もピークの7割まで落ち込んでいる。
書籍読書率ではないが、読書率の低下であろう。
新聞の読書世論は調査・・・いったい何を調査しているのか。よくわからない。
私は若い人たちに「新聞を読もう」と申し上げている。
読む癖がつくと、本を読みたくなる。電子書籍でも紙の本でも構わない・・・
読書週間です。本を身近に置いて、本と親しむ時間を作れば、人生は楽しいと思うのだが。Goto
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コメント

  1. Goto より:

    うぅ・・む。唸ってしまいますね。
    第三次産業革命は何を変え、何を生み出しているのか。
    じっくり検証すべきではないでしょうか。いや、過度期所以に検証できないのかもしれませんが。
    時代の流れは速い、IoT時代が第四次産業革命の先駆けとして登場。三と四が複合的に産業を覆っている。情報産業は情報を扱っているのですから、その波を受け止めねばならないのに・・・過去のビジネスモデルにしがみつき、教条主義に陥っているのは笑止です。Goto

  2. ナガラ より:

    私も筆者と同じで印刷関係に席を置いていたこともあり、特に新しい本を開いたとき、インクの匂いに陶酔する口ですが…。
    しかし、こうなることは当然の結果だと思います。
    寧ろ、この流れを歓迎すべきだとさえ、思っているのです。
    年間に於ける新刊本が、日本ではどれほどの数、発行・出版されているのでしょうか。
    今まではそれらが、独占的な大手取り扱い会社を通して全国の書店に配本され、そこで売れない過半数と思われる数の本が返品。そして、出版社へ戻され廃棄処分がなされてきました。
    出版社は、そのリスクの大半を新たな出版物に上乗せするカタチで、読者にとって不合理な負担を強いてきています。
    それが、自分たちを守る再販システムと云えばそれまでですが、読者の立場からも、手間や資源の無駄という観点からも、不合理な部分があったことは歪めない事実なのです。
    率直に言えば、IT化により不利益を被り消えていく企業や業種もあるわけです。
    世の中の流れが、より効率的に進化するのは、誰にも止めることはできません。
    “新しい本のインク”と云うノスタルジーに浸るより、進化を積極的に受け入れ利用し尽す方が、余程大切だと思います。
    このことは新聞も同じ。
    新聞社の沽券のために、読まれることなく大量に処分されていく、あのインクの香る新聞紙の無念を想像して見て下さい。