大人の引きこもり。

この国の最大の課題は、ひょっとしたら、教育と教養のない高齢者かも。
リタイアした高齢者に必要なことって、ご存知ですか。
私の尊敬する「頭の体操」でお馴染みの多湖輝先生の弁です。
先生は一昨年、93歳で他界。あのユーモア溢れる語り口が聞けないのは、残念です。
先生曰く、高齢者に必要なこと。教養と教育である。
教養とは、朝起きて、今日用事があることです。それが高齢者のキョウヨウです。
教育とは、朝起きて、今日行くところがあることです。。それが高齢者のキョウイクです。
何もすることがなくなった高齢者が日々家でゴロゴロ、(奥さんに嫌われ)
老化の一途を辿るのを防げと、高齢者を戒める先生流の教えでした。
高齢者が家に引きこもるのは、分からないではありませんが。
現代日本、豊かなのか。優しい国なのか。それとも甘えの構造にあるのか。
内閣府推計では、15から39歳までの家庭から外にでない・・いわゆる・・
大人の引きこもりは約54万人。40歳以上公的データがないので分かりませんが
約150万人は下らないのではと言われています。これで良いのかニッポン。
引きこもりは精神障害。病気だから仕方がない。
本人にその気がないのに、無理やり外にでて働きなさいと言うのは人権侵害・・
そのうちに自覚し目覚める・・心配する必要はない・・など・・擁護の弁は多い。
でも、彼何もしない。
人生、毎日運動会や遠足ではないのです。
朝、ワクワクし、時間より早く起き、ソワソワ、夜明けまだか・・
などと言う時代は、そんなにはないのです。
私は・・地方自治体の外郭団体で、社会福祉協議会ほど、
重い任務を持っている団体はないと思っています。
その割には、どこもそうですが、指導者が、役所の古手、大体が無気力な人が多い。
こなさなければならない仕事しかしない。
それが、かくあるべしの、社協がある。
日本のチベットなどと揶揄される秋田県。そこの藤里町の社会福祉協議会が、
「引きこもりの大人」を次々と再生させ、現場復帰させている。凄い話です。
その中心人物は菊池まゆみ会長。「介護支援に高齢者宅訪問」してみて・・・あれ・・
社協のケアマネージャーが気付いた。昼間っからブラブラしてる若者がいる」と、
こりゃなんじゃ。驚いたことに40歳代が多いじゃないか。
これが引きこもり大人って奴か。社協の仕事であるかどうかは別に・・
何とかせにゃならないと、本人のカウンセリングや居場所作りに取り組み。
ここが私的には凄いと思うんですが。
自尊心を傷つけないように。弱者呼ばわりしないように、生活のリズムを認めながら
、真綿で包むように優しく接し、社会復帰の道を解き、大人の引きこもりが減少した。
菊池会長「社協は時々支え、時々支えられる。地域で暮らす人をそんな目で、
共に暮らす仲間に引き込む」それが大人の引きこもりを導く道ですと。
会長は、素晴らしい教育者ですね。
私思うんです。この国の最大の課題は、高齢者も含めた大人の・・
引きこもりではないかと。解決糸口が、秋田の藤里町、社協会長にあるのが、
せめてもの救いです。Goto

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