あらない

蜂蜜と遠雷は・・・ダブル受賞の価値ありかな。
直木賞と本屋大賞、ダブル受賞・・・初めてのことですね。
恩田陸さんの「蜂蜜と遠雷」読んでみました。
それと、村上春樹さんの新作「騎士団長殺し」も・・・・
村上作品。愚鈍の私、リアリスティックな作品にはなんとか・・・
付いて行けるのですが、ハードボイルドワンダーランドって言うんですか、
ファンタジーな作品って言うんですか。今回の作品は後者・・・
理解できる村上ファンにとっては最高の作品なんでしょうねぇ。
だから初版130万部で、3月の発売以降160万部も売れるんですねぇ。
私の能力では、イデアをぶち壊すのが他の男の元に走った妻に・・
できた子供が自分の子だと思い込むことで。
また、昔の恋人の子供が自分の子だと、
望遠鏡で、その子の家を盗み見ることがメタファーだと言われても・・
月が二つ見える1Q84にはなんとかついて行けたのですが・・残念ながら・・
理解不能でした。わからないのがわかって良しとするか。
とは申せ、古希に手が届くおっさんが村上作品にチャレンジしたことは
「あらない」とは言えなくもないです。
「蜂蜜と遠雷」・・・村上作品もそうですが、音楽に疎い私としては、
音楽に関する項が登場しますと、途端に「飛んで」しまうのですが。
この作品は、そうではなかった。村上さんのように「おまえは知らないだろうが、
俺はこんなに音楽の知識があるのだ」そんな穿った場面はひとつもない。
音楽をこれほど上手く小説化するとは・・・作者の人柄を感じる。
そもそも論ですが。直木賞は新人作家の登竜門。
一方では出版社の「売らんかな」政策です。芥川賞がその典型ですが。
本屋大賞は書店員が「売り場からベストセラーを作ろう」と04年から・・
書店員が読んで面白いと思った作品が、直木賞の選考から漏れ「受賞できなかった」
それに憤りを覚え、それでは自分たちでと・・・いわば「アンチ直木賞」として。
にも拘らず・・・今回始めてダブル受賞に。
本屋大賞は、直木賞選考の著名作家が選ぶのとはひと味違うと
今年で14回目、第1回受賞作品、小川洋子さんの「博士の愛した数式」・・・
野球タイガースの項が面白く、感心して読み、その後、大賞作品は全て読んでいるが、
(鹿の王は駄作だったなぁ)・・・直木賞とダブルはない。
しかし、ダブル受賞するに相応しい内容だから、蜂蜜と遠雷は、
ダブル受賞になったので、「アンチ直木賞」とは「あらない」のが凄いってことか。
ですよねぇ。本屋大賞も所詮は売らんかななのに、それすら超えたのだから・・・Goto
追伸
因みに「あらない」は村上作品「騎士団長殺し」の騎士団長が・・・
そうでなかろ・・・そんな意味で使われた言葉です。
二伸
笑っちゃうんですが。
「民主党を支持する理由」と題した米国民主党を揶揄した本が、
9.99ドルで9万部近く売れてるんですって。内容がない。260ページ、ほとんどが「空欄」
民主党の政策には中身がない。パロディ本です。
トランプ大統領もツィートで「読書を楽しむには素晴らしい本だ」と。
如何なる賞よりも売れるとは。

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