猫も杓子も・・・

大企業がインバウンド向けの設備投資を強化・・・
観光、それもインバウンドの勢いが止まらない。
11年に622万人だった訪日観光客は、17年に2869万、4.6倍に増え、
18年、上半期だけで1500万人を超えた。
消費額も17年には4.4兆円と11年の5.4倍に膨らんだ。(日経・核心)
官公庁の分析では、17年の宿泊業年間売上は5.4兆円、訪日観光客は17.3%で
13年の7.6%増の2倍となり。19.5兆円の飲食業や8兆円の鉄道業でも
訪日観光客の比率は1%台から3%台に上昇・・・
化粧品、医薬品の小売9.8兆円に占める割合も6.5兆円まで高まっている。
こうなると、慎重居士では誰にも引けを取らない・・日本の大企業(資本金10億以上)も、
観光産業に死角がなしと判断したのか、設備投資に大きく舵を切った。
儲けを内部留保している大企業が動き出せば景気は一気に改善してくる。
具体的には「ホテル建設」リーマン前の景気回復局面の2倍の勢い。
飲食業の投資も一気に加速、18年度計画で12年度実績の2.5倍の見通しだとか。
政投銀の調査では非製造業の4割が訪日観光客増加の影響を受けるとの指標を示す。
賢明な日本の大企業です。中国から訪日観光客が35%近くを占め、
17年、日本での消費額は1.7兆円、全体の38.4%を占める歪さに懸念を持っているだろう。
同時に、中国です。熊のプーさんと最高権力者とが似ているっていうだけで、
プーさんの存在を平気で抹消する国です。
中国の観光収入はここにきて、赤字幅が年2000億ドルに膨らんでいる。
10年まではトントンだったのが・・・貿易黒字の52%が観光収入の赤字。
中国の貿易黒字は15・16年を境に減少傾向にあり、ここにきて・・
トランプ政権の仕掛ける貿易戦争が激しさを増している。
中国は過去、尖閣諸島の問題や、韓国が米国の地上配備型ミサイル迎撃システムの
配備を決めた局面で、旅行カードを切り、日本や韓国への旅行を抑えたことがある。
貿易戦争が更に激しさを増せば、外貨の資金繰りを考え、再び旅行カードを切る可能性は高い。
そんなことは織り込み済みの日本大企業だとは思うが、
このインバウンドに対する前のめりに、若干の不安を持つのは、私だけでしょうか。
ここは、政府に中国以外の国々からの訪日観光客誘致に力を注いで欲しいと願う。
何事もそうですが、日本人は、これだと思うと、猫も杓子も・・同じ方向になる。
一つことに比重が高まるのはよろしくない。Goto

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