白球を無心に追う。31音で心を映す詩・・・
さてさて・・・「諦めたらあかん」とはこのことですね。
高校野球・夏の甲子園・手に汗握るとは、昨日の準々決勝・春・選抜の覇者・
横浜高校と我らが岐阜・県立岐阜商との試合です。
私は運が良かった。天がこの試合を観戦する時間を与えてくれた。
横浜は、春夏連覇を目指し気力が漲り、気迫に溢れていた。監督の要所要所での適切な指示。選手の緊張感が回を追うごとに増している。
それに比べ岐阜商。監督はどっしりと構え、平常心を保つに必死の感じ・・
そのせいか、選手全員がいつもニコニコ、チームワークで野球を楽しんでいるようで、悲壮感はない。延長戦で3点取られた時は・・これで負けたか。よくやったと応援を諦めたのだが・・・・その裏に同点に。えっと驚いた。
で、次に出てきた投手は公式戦初登板っていうじゃないですか。
こりゃ・どうなるかことかと。それが左腕から繰り出す大きなカーブに、
タイミングが合わず。三者凡退。何となく、ひょっとしたらと思ったのだが、ツーアウト、1・3塁。巡り合わせってあるのですねぇ。不振だった不動の4番バッターが、絵に描いたような三遊間に流し打ち。サヨナラ打。結果は7対8。
持ってる奴は持ってますね。
まぁ・・私がゲーム展開を解説することもないのだが。
やはり、高校野球は面白い。一戦一戦、勝ち進むうちに、選手が成長する。
チーム力が増してくる。まるで太陽の恵みをいっぱい浴びてぐんぐん伸びる植物のようだ。それと、何事もそうですね。下駄を履くまで「諦めたらあかん」ってことです。
甲子園といえば高校生たちには野球だけでない。色々な甲子園がある。
今年で20回目になるそうだが、啄木ゆかりの地、盛岡市で
「全国高校生短歌大会」通称「短歌甲子園」が開催された。
動の甲子園が野球なら。短歌甲子園は「静」ですね。
「グミいる?と歩いてまわる教室で君との距離をそっと確かめる」
休み時間・思い思いに過ごす級友たちを目にしながら、自分の居場所を探す。
そんな歌だそうですが・・・恋の歌にも読めますね。
「たぶん今日 再起不能な日だと思う いよいよ太陽僕が沈むよ」
今日はとことん落ち込もう。そしてまた明日。野球惜敗したが・・次回は・・
「バス停で進路用紙を握ってる 走れと諭すように 夕立が」
思い悩んでどうする。前に進まねば何も解決しない。胸が痛くなります。
野球の甲子園も前半は雨に祟られました。
優勝校は地元の盛岡三高。優勝者のひとりに短歌の魅力は?と。
「全ては言い切れないところです」と。野球も奥が深いが短歌もですね。
彼女の作品は「陽炎にとけて もう名も呼べないな 二十四節気の夏、猛り立つ」・・・暑さが記憶を曖昧にしながら、その熱気が節気の枠を超えて圧倒的に立ち現れる様が言葉の中に生々しく立ち上がっています。さすがですね。
硬い土を蹴る音、大歓声の渦、バットが弾く瞬間の火花、それらすべてが伝統の証、野球。静かに立ち上がる「三十一」の音、短くも豊穣なリズムの中で詩情が揺れ動く短歌。
8月・猛暑の中で繰り広げられる・・・野球と短歌の甲子園
高校生の若き魂が鮮やかに輝いている。自分の力を信じ、仲間と共に進む姿に何も申し上げることはない。青春の尊さがあり、胸を打ちます。
明日の準決勝・・・県岐商には青春の限りを尽くして欲しい。Goto
コメント