カギケノリ

羊のゲップが地球温暖化の原因って、ご存知でしたか?
地球の温室効果についてはご存知であろう。
熱が宇宙空間へ逃げないよう大気を防ぐ全く自然な作用のことです。
太陽のエネルギーが地表に達し、一部は吸収され地上表面を温め、
一部は反射され宇宙へ戻る。………その際、温室効果ガス……
二酸化炭素が増えると地球温暖化が進む。
環境問題に真摯なニュージーランドは50年までに、大規模な植林を実施し、
温室効果ガス排出を国全体で実質的にゼロにする目標を掲げています。
ニュージーランドの温室効果ガス排出量の50%は農業が占め、
その7割が家畜のメタンガスに由来しているというではないですか。
メタンガスは温室効果が二酸化炭素の25倍という強烈さ。
豪州には2500万頭の牛と6750万匹の羊が飼育されている。
メタンガスは、その牛、羊が「ゲップ」から排出されます。
たかが、牛、羊の「ゲップ」ごときで、地球温暖化などとは、たわごとではと思うのですが。
牛や羊は「反芻動物」、胃で食べた植物を分解する際にメタンガスを発生させ、
その9割を「ゲップ」で残りの1割を「オナラ」でだす。
羊一匹が出すメタンガスの量は年間18キロと桁違い。
たかが家畜の「ゲップ」と侮るなかれ……地球上で飼われている量は膨大。
温室効果ガス排出分布図でも全世界の6%にもなる。
牛や羊に「ゲップ」させないのは、国際的な課題です。
当然、研究が進んでいます。カナダからの報告です。
海辺で放牧する牛は健康で乳の出がよい。そんなデータが元になり、
海岸に流れつく海藻を食べるので、その海藻に目をつけ調べた結果、
海藻を食べるとメタンガスが減ることが解明された。
その海藻は世界中に生息する「カギケノリ」……乾燥フレーク状にして
羊の飼料に2%混ぜて羊に与えると、85%の削減効果があった。
カギケノリに含まれる化合物が消化時に酵素の働きを抑え、
メタンガスの発生を妨げるという。それが飼料用で販売されるようになれば、
家畜の排出するメタンガスを削減する画期的な「未来の飼料」になる。
カナダの研究者は、「世界の家畜の10%がこの未来の飼料を使えば、
車を1億台減らすのと同じ効果がある」と試算しています。
どなたか、地球温暖化を防ぐ「未来の飼料」をビジネスとして起業する人はいないかと、
募っているそうです。
最近日本の経営者で、何千億円もの費用を掛けて月旅行を計画する人もいるようですが、
それも結構です。人間が、いや全ての生物が生きていけるこの地球を守るための
社会貢献をするという感性もあって良いのではと思います。Goto

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