金華さば

2018年、今年の一皿が決定しました。
私が愛読する「石巻日日新聞」に日本有数の水揚げを誇る「マサバ」が
今季初めて大量に石巻漁港に届いた知らせが報じられた。
昨年より一週間早い到来宣言、買受人を始めとする関係者から歓声が上がったと。
石巻に水揚げされた鯖は金華山沖を中心とする近海で漁獲されるので
地域独自のブランド「金華さば」といわれる。
「鯖」の生態は回遊する。春、伊豆半島沖で産卵、餌を求め北海道沖まで北上、
9月から10月ごろに日本列島に戻ってくる。八戸沖で漁れるサバを「戻りサバ」といい、
その後11月には三陸沖に、それが「金華さば」、常磐、銚子、伊豆と南下する。
今季は猛暑の影響で海中の表層水温が下がらず、11月に入っても石巻魚市場では、
マサバの主力漁業種である巻き網の水揚げがなかったのだが、
11月末に金華山沖で漁場が形成され、2隻で約200トンというまとまった数が上がった。
因みに、サバほど地域ブランドが付けられている魚はない。
有名なのは大分の豊後水道で水揚げされる「関さば」他にも「根付きさば」
「松輪さば」など約20種類のブランドがある。やはり旬は脂のってくる冬。
さばの脂は「DHA」「EPA」が大量に含まれ、健康に良いのみならず、
「頭がよくなる」なんて言われている。私はそこまではと、疑問に思うのだが。
近海で大量に漁れることで廉価な魚、昔から日本人の食卓を飾り、
様々な料理方法がある。それに「頭がよくなる」なんて成分が含まれているのだから、
人気がでないはずはない。
年末です。今年も世相を最も反映する「2018年、今年の一皿」という
食品を選ぶ催しが行われ逸品が発表された。
選考の基準はその年に話題になったことや世相を反し後世に残す価値があるかどうかなど。
選ばれたのは素材やデザインにこだわった多彩な缶詰が登場した「鯖」だった。
今年は1年を通じて各地で災害が相次ぎ、非常食の備蓄にも
関心が集まったことも選ばれた理由だとか。
そういえば、先月のことです。滅多にコンビニなど行かない私ですが、
ふと立ち寄り、何気なく店内を物色、ひと缶、600円の鯖缶が目に入り、
コンビニにしては高価ではと思い、手に取ってみると、「金華さば」とあり、
思わず購入、食してみたが、いやいやなかなか美味い。日本酒のアテにほど良い肴でした。
私でも買った鯖の缶詰が今年の一皿とは。Goto

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