教育は国家100年の計

高校の普通科を改革する目的はなんだ。その前にやるべきことがあるのでは。
政府・自民党は高校の普通科を抜本改革するそうです。
都道府県立高校、この10年間で342校が廃校、
この先10年間で更に130校が減るそうです。
17年度に117万人だった15歳人口は28年度に104万人と減少するんですから、
高校が減るのは必然でしょう。でも、私立高校はこの10年で減るどころか
1311校から1315校へと僅かですが、増えています。
ではなぜ、高校のあり方を抜本的に考えないで、普通科を改革するでしょうか。
現在、高校生の73.0%が普通科に通い、商業や工業、農業などの専門教育を行う
専門学科は21.6%、両方を履修できる総合学科は5.4%という分布なっています。(読売)
少子化にもかかわらず大学を増やし続けたのは文科省。
その結果、定員割れの大学が4割に達するといいます。
普通科は大学への通過点と位置づけられています。
普通科は卒業に必要な74単位のうち普通教科10科目と総合的な学習で38単位取れば
、残りは専門教科を学ぶことができます。でも現実は残りの36単位も大学入試に絡む
科目を教えています。
その矛盾に気がついたのは、多分ですが、政府、自民党にいる官僚上がりの
議員たちなんでしょうね。頭が良い。
世の中は人手不足です。高校でできるだけ専門分野の教育を受けさせ、
実社会へ早期に送り込めば、若い人材が確保でき、人手不足が解消できると、
踏んだのでしょうねぇ。その証拠に、改革案に「サイエンス科」だとか
「チャレンジ科」などの「IT時代」に即応した新学科の創設を目論んでいます。
このご時世です。普通科を実質的に減らし、社会の要望に答えるのが
この改革の背景なんでしょうが。大学関係者が黙っていないのではないでしょうか。
教育は国家100年の計です。場当たり的に教育をコロコロ変えるのは
如何なモノかとは思いますが、現在の状況を作り出しているのは、
文科省の愚策による結果です。
高校普通科の抜本改革も良いですが、教育の混乱をもたらしているのは、
ひとえに文科省の責任ではないでしょうか。政府・自民党が教育改革に
メスを入れるとしたら、その前にやらねばならないことは、
文科省の解体的大改革が先ではないかと思うのですが。Goto

コメント