希望とは。

60年も前の実話映画が今を描く。グリーンブック……。
希望を持たない社会は衰退し滅びる社会です。
混乱し低迷する社会に活力をもたらすのは「希望」です。
人は希望を抱くことによって生きていけます。
久々に映画に酔い知れました。
今年、アカデミー賞作品賞に輝いた「グリーンブック」です。
1960年代、人種差別が色濃く残る米国を舞台に、白人のガサツな運転手兼ボディーガードと
黒人天才ピアニストが、黒人が利用できる施設を記した旅行ガイド(グリーン・ブック)を
片手に米国南部への演奏ツアーに出掛ける物語。
物語は実話です。60年前の米国南部。人種差別が公然となされていた。
黒人が泊まれるホテルは限られて、トイレも白人とは別、レストランも黒人は入れない。
究極の人種差別を背景に違うタイプの二人が、8週間の旅を通じ、
お互いの足らざるを補完しあいながら「人間の尊厳と向き合って行く」……
その重いテーマをユーモアを交え映画は進む。
映画に酔いながら、なぜか、現実に逆タイムスリップします。
民族の坩堝であるがゆえに、強固な民主主義を根底にせねばならぬ米国が、
「移民敵視」の政策を……今とっている。60年の時を経て、人種差別は解消されたのか。
歴然と残る現状。その象徴がメキシコの壁ではないか。
映画は静かに語る。違うタイプの二人が、旅を通じ、語り合い、お互いを理解し、
認め共通点を見出し変化して行く。そこに、今また激しくなる分断国家………
その米国の病巣を治癒するのは「希望」ではないかと、問う。
希望は「今を生きるエネルギー」です。
この映画で、私は、私にももっとやらねばならないことがある。
そんな「希望」がふつふつと湧き、エネルギーをもらいました。
さすがに、映画のメッカ。ハリウッドが主催するアカデミー作品賞です。
あなたも、どこかで時間を見つけ、ぜひ、「グリーンブック」をご覧に……
映画は最高です。…Goto

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