景気動向指数は所詮、後追いです。活路は見えていませんか。
今月末、政府が発表する月例経済報告に注目が集まっています。
内閣府が13日に3月の景気動向指数の速報値を「下方への局面変化」から
景気後退を示す(可能性)「悪化」と表現したからです。
私はいつも思うのです。経済動向についての表現が実にわかり難い。
「改善」……景気拡張の可能性が高い。
足踏み……景気拡張の動きが足踏み状態になっている可能性が高い。
局面変化……事後的に判断される景気の山、谷がそれ以前の数ヶ月前にあった可能性が高い。
「悪化」……景気後退の可能性が高い。
下げ止まり……景気後退の動きが下げ止まっている可能性が高い。
今年に入ってから、日本電産の永守会長が、中国の経済動向を……
「過去にない状況にある」と否定的な分析をしていた。
米国トランプ大統領が、中国に600億ドルの関税を掛けると発表したのと、
時を同じくして、内閣府が「悪化」と発表はしたのだが……
政府が「景気は悪い」と言うと、それがきっかけで、マインドが悪くなり、
責任を問われ政策出動も求められることになる。それでは困ると……
「悪化」だが……雇用のレベルは高い、所得など内需を支えるファンダメンタルズ
(経済の基礎的条件)はしっかりしているから大丈夫だなどと
ごちゃごちゃと、弁解を並べていますが……
しかし、5月末には米中貿易摩擦が本格化し、
「生産が今回より持続的かつ悪化している」ので「景気が悪い」と
発表せねばならないでしょう。
私に言わせれば、往生際の悪い話です。日本は今や中国との貿易が国別ではNo.1です。
中国の景気は、永守さんが指摘したように、すでに昨年から悪化しているのです。
その反動は3月以前からあり、それが顕在化したのです。
でもです。二つの点で活路は見えているのではありませんか。こう考えます。
景気が悪化しても、そもそも地方は戦後最長景気拡大を享受していないのだから、
政府が「景気が悪い」と言ってもピンとこない。マインドに影響しない。
もう一つは、トランプ大統領がもう一段ギアを上げ、中国製品全てに関税を掛ければ、
日本企業に活路を見出すことができるのではないか。
所詮、景気動向指数後追いです。私の感覚では、日本の景気はもはや、
景気後退、谷を迎え「下げ止まり」の局面に達していると思うのですが、
素人の楽観主義でしょうか。いやいや、日本の企業は政府が思う以上にしたたかですよ。Goto
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