どんなことでも、理由や理屈は付けられるものです。
クリスマスです。米国ではクリスマス商戦が一年の売上の半数を占めるとか。
関係のある人たちが、プレゼントを交換し、自分自身の欲しいものを買い求めるのだそうです。
それが個人消費を押し上げ、経済を活性化させるのです。
私の感覚では、日本ではクリスマスだからと、昔ほど「ケーキ」が売れないし、
消費を拡大することもないようです。
クリスマスに続く年末商戦も昔ほどに盛り上がりがないと言われています。
どうしてなのでしょうか。「モノ余りの時代」あるいは「欲しいものがない時代」だから
消費意欲が湧かないのが原因だと言われています。それも一理あるでしょうが、
結局は、敢えて年末年始に消費するよりも年中行われるバーゲンで購入した方が、
割安感があると大衆が知ったからではないでしょうか。
それと、情報過多も大きな要因だと思います。
テレビは24時間、新聞は毎日、ネットも随時情報を更新する宿命を
背負っています。そうなりますと「ネタ切れ」になります。
先読みと申しますか、世の中で起こりうるだろうことを早めに報じることになります。
煽るとも申しますが。そうなるとみんなと同じではつまらぬ。
そんな大衆心理が働き、年中行事に追従しなくなるのではないでしょうか。
考えてみれば、クリスマスはそもそも「キリスト」の降誕祭です。
クリスチャンでない日本人が、便乗することが間違っているのではと思います。
季節感が薄れてきたのは、豊かになった証左なのではと思っています。
大衆心理をこんなことで分析しているのが。
新聞科学研究所が発表する「科学的根拠」(ただの市場調査)から
導き出される「マユツバモノ」の分析です。「新聞命」の私としては、
こじつけもここまでくると、呆れるよりも「ほぉう」と感心します。
新聞を読んでいる人は「大量の情報の中から、自分に必要なものを見つけ出す
トレーニングが日常的に訓練できている」ので新聞を読まない人に比べて、
「取捨選択」の能力に長けていて「残業時間が短い」そうだという分析です。
つまり、巷間企業が苦労している「働き方改革」の推進には、
新聞を読むことが役に立つと言いたいのです。
新聞科学研究所のキャッチフレーズは「明日も読む理由がある」だそうですが、
この研究所、そもそもが新聞購読普及を目的とする日本新聞協会のプロジェクトです。
無理矢理、こじつけ、新聞購読効果を導き出そうとする努力には
敬意を払いますが、クリスマス商戦が低調な理由以上に無理があるのではと、
思うのは私だけでしょうか。Goto
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