メルケル首相

乳母日傘と据え膳で育った人が、命の重みがわかりますかねぇ。
リーダーの資質やリーダー論を述べる資格などないが。
一国のリーダーたるもの、有事・乱世に本領を発揮できなければ、去れ。
百害あって一利なしです。どこの国のリーダーを指すのかは別ですが。
ドイツ、メルケル首相。2015年。中東から欧州に流入する難民・移民を受け入れると決断。
国内で難民による集団暴行事件などが多発。ドイツ国民が一気に右傾化。
メルケル首相の支持率は音を立てて崩れ、与党キリスト民主党は総選挙で惨敗しました。
その結果。首相は引退を表明。レームダック化、残りの任期を務めています。
ここに来てコロナ対策を巡り、メルケル首相の「危機に頼れるリーダーとしての
期待が一気に」高まっています。その発端は3月18日のテレビ演説です。
「東西ドイツ統一以来、いや第二次世界大戦以来の試練だ」「ワクチンが開発されるまで
感染拡大の速度を遅くするためには何でもやる」「まず、人と会うな」と接触することを
減らすよう繰り返し訴え、国民が理解しました。
それって、どこかの首相もテレビで何度も言ってますよねぇ。
その違いはなんなのか。メルケル首相は引退する「レームダック」です。
かたや、衆院の議席7割以上を持つ政党の総裁です。盤石の体制です。
それでも、国民の多くは首を傾げ、白け気味です。
メルケル首相演説。私も涙が溢れます。
首相は旧西ドイツで生まれた。牧師だった父の転勤で生後まもなく旧東ドイツに移住、
西側への移動が禁じられた東側で育ちました。
自身のその経験を踏まえ演説、国民の理解を求めました。
「旅行や移動の自由を苦労して勝ち取った私のような者にとって、国境閉鎖という
強硬措置は、絶対に必要な場面だけに正当化させる」と述べ、断固たる覚悟を示しました。
その演説に、国民すべてが「わかった」と従いこの戦いのリーダーを首相に託しました。
どこかの国の首相は「緊急事態宣言」を出しながら財務省の意見を入れ「経済と命を天秤にかけ」、
指定都府県には知事に権限を委譲すると言いながら、裏で逐一指図し、最後は財政で締め付ける。
それ以外の道県が「独自で緊急事態宣言」を出さざるを得ない状況。
それには、そんな勝手は許さないと、これまた官邸の意向だと官僚が締め付ける。
なぜ、こんなお粗末なリーダーを抱いているのか。その資質の源泉は何なのか。
メルケル首相と比べるまでもありません。かたや、地獄をみて、修羅場を潜って、
命を賭け生きてきた。そういう人が、本音で演説すると国民の心を打つのではないでしょうか。
もう一方は、乳母日傘で据え膳。ボンボン、おぼっちゃまです。
こんな、国民の命が晒される修羅場などトンとご縁がない。
専門家の話を聞いて。官僚の話をきいて。最も無難な方法しか選択できない。
何とも情けない話です。でも、選んだのは我々国民です。
自分たちの命は自分で守りましょう。
コロナなんかに負けてたまるか。Goto

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