人と人の繋がりが社会を支えています。リンゴ日報にエールを。
8月も今日で終わりです。今年の8月は例年とはひと味違いましたね。
コロナ禍が及ぼす新常態を是とするか否とするかなどと感傷にふけってはいられません。
日本人が有史以来築き上げてきた様々な歴史や文化、風習、因習などは
人が繋がってできています。
この世は人と人とが繋がりながら社会を構成してきたことがしみじみわかります。
夏祭りは人が集って成り立っていました。先祖と帰省者たちが繋がってお盆でした。
球場でカメラの向こうで観客が声援を送ってこその高校野球です。
国民がこぞって英霊に御霊を捧げたのが終戦記念日です。
子どもたちの夏休みは短縮され、ラジオ体操も中止。海水浴もキャンプも
家族旅行も人の集うところは全て御法度。夏の想い出さえ封印です。
思わぬ長雨が夏野菜を高騰させ、スイカもトウモロコシもキュウリまでもが
生活を直撃しています。
それに、コロナ禍です。近所で感染者が・・・と報じられれば、
善良なハズのおじさんもおばさんも「自粛警察」に早変わり、差別と偏見が剥き出しに・・
家族までもが、死語だった「村八分」にされ・・不思議な正義が振りかざされる。
「感染するのは本人の不注意だ」と感染者を責める風潮、1〜2%に止まる欧米に比べ、
日本人は20%を超す。感染予防に注意を払うのは当然としても、人と人の繋がりが
希薄なこの時期に他人を責める昨今の日本人の偏狭さに辟易します。
それもこれもコロナと猛暑のせいだとは思わないが、
日本人にとって1年で8月は特別な月です。人との繋がりで成り立っていた
8月を壊してしまったのです。それを非常に残念に思います。
こんな話をして、八月尽を結びたいと思います。
8月10日の出来事です。中国共産党を批判してきた香港の新聞「リンゴ日報」の
創業者が香港国家安全維持法違反で逮捕されました。
中国には言論の自由がないことが改めて実証されました。
同紙は、翌日の朝刊トップで「闘い続ける」と宣言しました。
そうしますと、ネットで「たとえ白紙で発行されることになっても、
私たちはリンゴ日報を買い続けよう」との呼び掛けが広がりました。
リンゴ日報は通常10万部発行ですが、この日は50万部に増やしました。
どうでしょう。瞬時に完売したそうです。香港の人たちは新聞を買うことで、
民主主義を守る声を上げているのです。これが新聞です。新聞とはこういうモノです。
世界は広いです。コロナ禍に負けて人と人の繋がりを絶って、
有史以来続く文化や風習を中止し、感染者を差別と偏見で追い詰めるこの国民。
片やコロナ禍にも拘らず自由と民主主義を守るため、言論封じ込めに
新聞を買って抵抗する国民。何とも色々ある八月尽(8月最終日)です。Goto
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