レベル3

政府は産業が技術革新できるよう規制を緩和して欲しいものです。
新聞命(しんぶんいのち)の私です。新聞の匂い、捲るときの擦る音、
読み易さを追求しながら、右肩から左下に流れる芸術的な美しさを誇るレイアウト・・
そして、整理担当が練りに練った見出しとリード・・・新聞は叡智を詰め込んだ
芸術作品だ・・と思って日々捲っています。
このところ、新聞紙面をもっとも割いているのは、コロナ関連の記事です。
囲み記事ですが「いちばんでなければダメですか」と民主党政権下で、
仕分け対象にされたが、姿を変えて生き残った世界一のスーパーコンピュータ「富岳」が
実験検証した「二重マスク」着用による感染防止効果の解析を掲載しました。
結論は2重でも3重でもたいして変わらない・・・という理化学研究所の結果でした。
我が岐阜県・コロナ感染拡大の影響で、2020年・休廃業や解散した県内の業者が
商工リサーチ社調べでは過去最高の705件に及んだ・・・という疫病に苦しめられる
重い記事などが紙面を埋めます。
そんな中、「レベル4・5」を見据え・・世界初「レベル3」普及に難路・・・
そんな見出しが踊る記事が各紙で報じられました。こりゃ落ち着き掛けている
感染拡大が再びレベルを上げるのかと、記事に目をやれば・・・
レベル1・・・運転支援(システムが動きを制御・自動ブレーキ機能)
レベル2・・・高度な運転支援(システムが動きを制御・車線を維持して前方の車に追従)
レベル3・・・特定条件下の自動運転(特定の場所でシステム運転・継続不能では人間が対応)
レベル4・・・特定条件下の完全自動運転(限定された場所で全ての運転操作を制御)
レベル5・・・完全自動運転(常にシステム運転)
と定められた自動運転へのレベルでホンダがレベル3の機能を有した新型車を
市販するという記事。なぁ〜んだ、自動運転の話か、コロナ緊急事態解除のレベルかと
勘違いでした・・・でもです。この記事って実は重要な問題をはらんでいます。
自動車は日本が唯一、世界をリードしている産業といわれます。
自動車がコケたら、日本には世界を凌駕する産業が見当たらないといわれ・・
日本産業最後の砦です。ホンダが自動運転の領域で世界初、レベル3を
市販させたのです。画期的なことです。
レベル3を巡っては日本政府が2020年をめどに高速道路での実現を目標に掲げ、
国際ルールを先取りする法改正をするなど気合いが入っていました。
それに応える形でホンダが頑張り、国交省が市販の認可を出しました。
画期的なことです。
政府には自動車のみならず、技術革新を進める産業には、
規制の枠を緩めて支援を強化して欲しいものです。
新聞メディアも、レベル3と聞けば、コロナ不安を煽ると読者は思うほど、
後ろ向きの記事が多い昨今です。問題を指摘するばかりではなく、後押しをする記事を
書いて読者の理解を得るよう筆を前に進めて欲しいと思います。Goto

コメント