補正予算を。

当初予算が始まったばかりにコロナ対策の予備費を使うのは如何なものか。
ロシアのウクライナ侵略に伴う原油や食料の価格上昇を受け、
岸田首相は「価格高騰は社会経済活動の順調な回復の妨げにならぬよう」
「総合緊急対策」を4月中にまとめるよう関係閣僚に指示しました。
内容は4項目、
1・原油価格のさらなる高騰への対応
2・原材料・食料調達先の多様化を進め、危機に強い経済構造を実現。
3・賃上げの実現と中小企業の資金繰り支援。
4・生活困窮者のセーフティネット強化と孤立・孤立支援。
財源は22年度当初予算に計上した「予備費」5.5兆円を活用するそうです。
そもそもですが、予備費ってなんだ・・・です。コロナ禍以前は自然災害など
不測の事態に対応するためのモノで、当初予算で5000億円程度が計上されていました。
それが、コロナ禍でコロナ対策に支出を限定した予備費を創設、
22年度では通常の予備費5000億円とは別枠で5.5兆円のコロナ対策予備費を計上、
その予備費を「総合緊急対策」にあてろというのです。
そもそも、財布が同じです。どこの予算を「緊急対策費」にあてようが
問題はないのかも知れませんが、やはり、社会活動の円滑な推進に
コロナ対策予備費をあてるのは、どこかおかしいと思います。
やるなら、補正予算を組むべきではないでしょうか。
中途半端で反対が多く立ち消えになる年金受給者へ一律5000円を配る案も
実はコロナ対策予備費をあてにしていたようです。
予備費を使う場合は国会の審議は必要ありません。閣議決定で済みます。
どんなことでもコロナ対策予備費で括ってしまえば、見境がなくなります。
参院選の対策も可能になってしまいます。
年金受給者に5000円を給付する与党案、これもコロナ対策費で賄うようでしたが、
あまりにも中途半端、与野党から批判がでて、立ち消えになるようですが・・
予備費を政権維持の財布にしているのではと勘繰ります。
コロナ禍・第7波が囁かれています。であれば、コロナ対策予備費は
感染拡大の備えにすべきです。インフレ対策は緊急でしょうが、
補正予算を組んで、国会でしっかりと議論すべきではないでしょうか。
コロナを隠れ蓑に参院選の対策がチラチラするのは、如何にも不愉快です。
原油や食料の価格上昇には、与野党の合意が形成されるべきです。Goto

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