新聞広告の主役はQRコードになりました・・・
第38回読売広告大賞(掲載期間2021年4月〜22年3月)が発表されました。
「広告は社会の映し絵」だと申しますが、受賞作品を眺めていますと、まさにその通り。
むしろ、広告の仕事に携わる誇りを感じます。
この賞は読売のモニター約6000人の評価をもとに、選考委員による審査を経て
受賞作品が決まります。地域性や話題性の観点で、読売の各本社・支社からの
推薦があった作品からエリアごとに選考委員が優秀と認めた「エリア賞」に3点、
読者モニターの評価をもとに、部門ごとに選考委員が優秀と認めた「部門賞」には
16点が選ばれました。
グランプリは・・・このブログでも取り上げました。
KINCHOの「インターネットとは違い・・・いま、いいよね。一方通行の新聞広告」と題した
新聞広告らしい傲慢さでネットに誘導する、ユーモア溢れる紙面です。
読者受けよりもプロのクリエイター向けの内容ですが・・・
KINCHOはもともとが粋な広告を打つ企業です。仕掛け花火を使った蚊取り線香の広告、
「金鳥の夏」は我々の脳裏に焼き付いています。
選考委員の座長が総評で述べていますが・・・
新聞広告は「QRコード広告賞」とよんで良いほど、「新聞広告からWEBサイトへ
誘導する」のが主流になっています。それは「QRコードそのものはネット化」できない・・
という当たり前のことを我々に突き付けています。
我が社は、日本全国・約1000万世帯に「紙のフリーメディア・地域みっちゃく生活情報誌を
お届けしています。そうなのです。誌面のコピーと敢えて申しましょう。
主役はネットに誘導する「QRコード」です。乱暴に申しますと、「QRコード」を読込むには「紙」でなければならないのです。
その意味の置いては新聞広告が再び脚光を浴びる時代が来ているのではないでしょうか。
そのことに気付いていながら、活用できない、新聞関係者へのもどかしさが残ります。
準グランプリに輝いたのは・・高級ブランド「LOUIS VUITTON」です。
創業者生誕「二百周年」にあたる昨年8月4日に世界主要都市で広告展開されました。
30段(見開き)の対策です。写真の構図といい遊び心を微妙に取り入れながらの
芸術的な作品です。わかる人にだけわかればよい。スポンサーの心意気が感じられる
広告の王道でしょうか。傲慢ともいえますが・・・
読売広告大賞発表の紙面を一つ一つ、熱い思いで観察しながら思うことがあります。
「広告は社会の映し絵」であると同時に「広告は社会を創る情報」ではないか。
広告はとても重要な社会情報であると、半世紀広告の仕事に携わり信念としているのですが、
新聞社、取り分け編集者たちは、記事に付随するものであって、
情報だとは思っていないのではないか。
なぜなら・・・広告大賞に新聞社の経営陣の匂いが感じられないからです。Goto
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