匿名を許すな・・・

最大購読部数の読売と最大利用者を有するLINEだからこそ・・・・

自分の名前を伏せて・・そうです。匿名で・・私生活を
過剰に詮索して暴露し、当事者への攻撃をあおるようなネット上の
記事は許されない。それを面白がって興味を示す人たちも問題です。

しかし、現実は野放し状態です。
情報が瞬時に拡散するネット空間に、保護すべきプライバシーが
晒されてしまえば、回復することは不可能です。ましてや情報漏洩や
フェイク情報流布のリスクがある生成AIの登場により、プライバシー重視の
要請はさらに強まっています。

ですが、扇情的な内容で関心を引き、広告料収入などの利益を
最優先で得たいという輩の姿勢が透けて見える行為が目立つのは問題だと・・

世界最大の発行部数を誇る読売新聞と利用者数国内最大のLINEヤフーが
共同して・・・インターネット空間の健全性を高め、人権を守る一環として
ネット上に掲載される記事などでのプライバシー尊重の取り組みを始めるとの
共同声明を発表しました。

LINEは配信された記事のうち、プライバシーへの配慮が足らない記事を
「ライン・ニュース」や「ヤフーニュース」のトピックスなどに
掲載しない。同時に掲載記事ごとにユーザーから募る「報告」の選択肢に
「プライバシーに踏み込み過ぎている」を加え、指摘が多い記事については
配信元に知らせるようにするそうです。

読売新聞は記事内容の転載が新聞紙面に比べ容易に拡散しやすいネットの
特性を踏まえて作成しているオンライン用の情報指針の運用を徹底、
プライバシーを手厚く保護するとしています。

具体的には①事件、事故の記事掲載期間の限定。②記事のタイトルで
記事内容を逸脱した文言の使用や、扇情的、刺激的な表現をしない。
③個別事案ごとにプライバシー情報の掲載の可否を尊重に判断するとしています

新聞発行部数最大・利用者数国内最大の両者が、問題意識を認識し、
プライバシー重視に舵を切ったこと、情報の健全性向上に踏み切ったこと
評価できます。ぜひ、ノウハウを共有し・・歪んだ情報への監視を強めて
頂きたいと願います。

でも、逆から見れば・・二つの点が懸念されます。最大の発行部数と
利用者であるが故に、どこまでがプライバシーか否かの判断によって
知らしめるべき情報が隠蔽される可能性があります。

もう一つは自分たちが取り扱う事案が正しいという奢りが生じ、
自らの主張や考え方を押し付け、他を批判する傾向に歯止めをかけることが
できなくなることが懸念されます。どこまでがプライバシーなのかその判断を
最大であるが故に履き違えないとも限りません。

もちろん、その点について十二分な議論がなされたと思慮します。
昨今の新聞記事・大概が記者の署名入りになっています。
新聞社が記事内容に責任を持ち、さらに書いた記者を明らかにする・・
これぞ情報を取り扱う責任であります。

私的には、匿名で発信する情報については、評価の対象にはならないという
単純で明快な判断基準がまずもってあるべきではないかと思います。
いかに複雑な様相を呈していてもネット上での発信者を特定することは
意外に容易であります。

しかし、そのことを炙り出すのではなく、匿名で発信した卑怯な輩を
許さない社会になることが重要ではないでしょうか。
この問題の本質は誰が発信したかではないでしょうか。Goto

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