24年問題の弊害

路線バスはなくなっても良いと考えているようです。

私は「働き方改革」に懐疑的です。現行の働き方改革、本来の意図はよくわかりませんが、どう考えても「働くな改革」としか思えません。日本人の平均労働日数は230日です。休日は土日祝祭日・それに有給休暇・正月・お盆などの季節休暇を加えますと、130日以上が休みってことになります。

そうです。2日働いて1日休み。年間で3分の1が働かない日です。統計では世界中で最も働かないのが日本人です。それにです。さらに一日の労働時間(残業)に制限を設けたのが「働き方改革」です。

8時間労働厳守。長時間労働は違法。経営者には刑を科す。その最たるものが、この4月から「働き方改革」の集大成だと言われた・・・医療・運輸・建設現場の残業時間の上限「年960時間」の規制です。

そんなに国家の力で働かないことを奨励すれば、必ず日常生活に弊害が生じる・・・人間を育てることができない。弱いところが益々弱くなり淘汰される。挙句の果てに国力が弱くなる。誰が考えてもわかることです。

誤解を恐れず申します。人間は働くから人間です。働く時間を減らして何をやれっていうのですか。人間は遊ぶから人間だとも言いますから、働く時間以外は遊び呆けろとでもいうのでしょうか。新たなスキルを身に付けろなんて偉そうなことを言いますが、そんなものは、年間で130日も休みなのですから、その時間を使ってやれよ・・・って話です。

こんな馬鹿なことも言ってます。副業の奨励です。本業の時間を短縮して、稼ぐために他の仕事をしたら労働時間の短縮にならないではないですか。働き方改革って、持続可能な社会を維持するため・・・1億総活躍時代を目指すためだと言い出したのは安倍政権時代です。私は米国の陰謀だと思っています。だから懐疑的です。

このまま、働かない改革を推し進めるならば・・・亡国だと思っています。
まず弱いところから崩れる・・・4月に始まった自動車運転業で残業時間の上限が適用された結果。日本全国で一斉に路線バスの減便や路線廃止をするバス会社が相次いでいます。この改革、問答無用です。残業代を増やしてもあかんのです。運転手が働いて稼ぎたいと言ってもあかんのです。

バス事業って、そもそも車社会の反動で斜陽産業です。でも公共性がある。地域の弱者の足を守る役割を果たすためにバスを走らせねばならない。だから結構無理して営業しているのが現状です。そこに持ってきて、運転手の残業は認められない。こうなれば、そりゃ、路線の廃止や減便になるのは必然です。

そんなことはないと思うのですが。バス会社の統廃合を目論んでいるとしたら、残酷な仕打ちであります。バス事業なんか認めないというのでしょうか。
24年問題のこの表面化は大きな社会問題になるでしょう。

その他の業種においても、淘汰・再編を狙っているのかも知れません。それは日本の中小零細企業をゾンビと見ている勢力がいるってことでしょうか。思い過ごしだと思うのですが。

敢えて申します。「人間は働くから人間だ」働かないことを奨励する国って
何なんでしょうかねぇ。Goto

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