騙す奴より騙される奴が悪いのだ・・と詐欺師は嘯く・・・
これぞ「ザ・シンブン」だと思う。
読売新聞が、米メタが運営するSNSに掲載された「著名人なりすまし」投資詐欺広告の実態にメスを入れ、一面トップで注意喚起を促した。
この社会、うまい儲け話などあるはずがない。
ましてや、著名人がネット広告で、投資を勧誘するなんてこと。ちょっと考えればあり得ないことは分かりそうなもの。騙す奴よりも騙される奴が悪いと嘯いている奴を許してはならじ。まぁ・・それをそう感じさせないのが、詐欺師たちの手口なのだが。
讀賣新聞が詐欺の実態を暴いてくれたのは・・新聞の役割・使命を貫いていると
高く評価したい。この讀賣新聞の紙面を読んで学んだ読者は詐欺には引っかからないであろう。新聞命(しんぶんいのち)の私としては、これぞ「ザ・シンブン」だと申し上げたい。少なくとも讀賣新聞を読まない人は騙される。
この投資詐欺・仕組みは複雑である。
まず、詐欺師たちはメタで「著名人になりすまし」偽広告を打つ。それに興味を持ちクリックすると、LINEに誘導される。LINEのグループトークは「クローズドチャット」になっているから「通信の秘密は侵してはならぬ」とする憲法の規定を悪用し・・・プラットホーム事業者が原則・監視できない。法の盲点を巧みに利用している。
LINEに誘導すれば、オールサクラの約100人のグループトークに招待という名の、泥沼に引き摺りこまれる。そこにアナリストと名乗る「先生」が登場。投資を促す。同時にサクラたちが「儲けたお金で楽しい経験をした」と相次いで成功談を投稿する。そしてサクラたちは次々と「入金」し儲かったと報告。じゃあ私も乗り遅れてはあかん。みんながやっているからと煽られる気分になって・・・入金する。一巻の終わりである。
警視庁によるとSNSを利用した投資詐欺事件・被害額は今年1〜5月だけで、前年同期の9倍・430億円に上る。警察も本気で捜査を開始・同期間中に全国で8人を摘発・逮捕したでも手緩い。
警察も本音は騙された奴がアホだと思っている。
政府もこの詐欺事件に重い腰を上げ、やっとメタに対してクローズドチャットに誘導する広告を原則取り扱うなと要請。LINEを念頭に各PF事業者に対し「友だち」に追加された場合・警告表示を出す対策も求めた。
それをうけメタは日本をターゲットとした詐欺広告約527万件(凄い数です)を削除したと発表したが、政府の要請への対応については「現時点で共有できる情報はない」と読売新聞の取材にはまともに答えてはいない。
LINEを運営するLINEヤフーは政府が指摘した警告表示などの対策を始めたと発表したが、利用を始める際の本人確認が不十分だと指摘されている。日本弁護士連合会は総務省に「氏名・住所・生年月日などを公的な本人確認書類で確認するのが望ましい」とする意見書を提出した。
SNSを複用することで法の盲点を巧みに利用してネット詐欺が行われているのだ。読売新聞がそこまで分析・解明したのだ。だったら、政府はPF事業者に対して、厳罰を持って対処すべきではないか。法制化は国会議員の仕事だと思うが。同時に警察も、この手のネット詐欺への対応がまだまだ手緩い。力を入れて欲しいと願う。
同時にである。騙す奴より騙される奴の方が悪いと嘯く詐欺師たちに一矢を報いるのは、安易な儲け話などない。あり得ないと騙される人たちが、認識を持つべきだ、汗水垂らして働いてこと「人間」なのだから。それと、ぜひ新聞を購読して読んで欲しいと願う。Goto
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