心配

他山の石か?
栄枯盛衰は世の常。自分が係わるものは、永久に栄えて欲しいと願うものですが、
そうは行きません。ましてや、自分は不死身などと思い上がっていますと、崖を転がるのは一瞬です。
歴史は証明しています。衰退は、思わぬところから、ほころび、一気に瓦解するものだと。
ちょっとした、こと、ですが、とても心配なので、考えて見ます。
5月27日の毎日新聞朝刊。ご覧になった方、気が付かれた方は少ないと思いますが、
紙面にページの数字が飛んだ新聞が配達されました。(この地方だけだと思います。)
これだけでは、分かりにくいですね。詳しく説明します。当日の朝刊は24頁立て。
その内の7ページ(3,7,8,17,20,22,23面)のページナンバーが欠落しているのです。
欠落とは、1ページから24ページのうち、7面にページのナンバーが印刷されていない。ことです。
壁新聞や学校新聞、手作り新聞じゃないんです。全国紙の毎日新聞です。
前代未聞の出来事です。原因は、システムの不具合とのことですが。
誤報記事とか、文章の間違いとか、とは、違う意味合いがあります。
毎日新聞の経営が、厳しいとは聞いています。
そのことと、関係がなければよいが。と思います。
昨今の輪転機は、オンライン化が進み、すべてがコンピュータで制御されています。
先日、読売新聞が、愛知県の清洲に新設した輪転機は、最先端の技術が駆使されています。
その設備を整えるには大きな投資が必要です。読売は、利便性と効率を考えたのでしょう、
地元の印刷会社との共同出資で工場を完成しました。
新聞社の命は、最新の情報、質の高い記事です。
しかし、それは、迅速な印刷、配送、配達体制が整ってゆえの命です。
私は、毎日新聞の社説、論説、意見が、非常にニュートラルで、かつ、リベラル。
社会を知る上での必読紙だと思って、日々楽しみに読んでます。
この事故(あえてこう呼びます)が、毎日新聞の購読者減や広告出稿減にあるとしたら。
それは、収益の根幹が揺ぎ、新聞発行の機能に支障をきたすことになります。
それは、ひとえに毎日新聞の問題に留まらない。
新聞業界全体の問題として、考えねばなりません。
メディアの盟主を自認し、社会の公器を自負する新聞社とて、
決して不死身ではありません。
栄枯盛衰は世の常。この事故を他山の石とせず、
足元を見直す機会として欲しいものです。
新聞広告の取り扱いを生業とする私としては、とても心配しています。
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