安福号

飛騨牛って、本当に美味しいですよ。
日曜日と火曜日。立て続けに、友人と大垣のステーキハウスで飛騨牛を食る機会を得ました。
私の自慢の店ですから、紹介します。
私は、基本的には日本酒に日本料理。魚好きです。
肉は、あまり食べませんが、この店のステーキだけは、喜んで頂きます。
常連とまでは、行きませんが、オープン以来、30年以上の付き合い。
親父の温かな人柄と、「箸」で頂く気楽なフレンチ。リーズナブルなお値段。
勿論メインは、飛騨牛のフィレ。(ロースもあります)月に一度は親父に会いたくて訪ねます。
コースで注文しますと、デザートの特製アイスクリームに辿り着くには、相当な食欲を要します。
一階はカウンターのみ。親父の前に陣取り。その手際の良さとユーモラスな会話を楽しみながら、
親父の顔のラベルが付いた「ハウスワイン(メルシャン)」を傾ける。料理の出方がスピーディー。
間断なく、最後のステーキまで出てくる。わずかでも残すと、怖いお姉さんが、
「お客さん、ソースまでちゃんと、すすらなあかんよ」と小言。気さくでアットホームな店です。
この店の「飛騨牛」ですが、それは20年ほど前から。それ以前は、但馬牛だったと思う。
飛騨牛を語る時、「安福号」という名の牛について語らねばならない。
この店の棚にも「安福号」のブロンズ像が置いてある。
安福号は岐阜県が畜産業の振興のため、20年ほど前に但馬から購入した種牛です。
飛騨牛とは飛騨地方の牛と安福号を掛け合わせた牛のこと。
「飛騨牛」という商標もそもそもは大垣の業者のもの。
それを、業者の心意気で岐阜県に無償譲渡され、行政のバックアップのもと、
関係者が一体となってブランド化、それを消費者も支持した。のが「飛騨牛」ブランドの始まり。
ということで「安福号」は、飛騨牛のシンボルなんです。
牛には五段階の等級があるそうです。
同じ岐阜で育った牛に差をつけるのは如何かと思いますが。(専門家は見分けが付くそうです)
その、等級を決めるのは、行政、生産者、流通団体、販売業者でつくる「飛騨牛銘柄推奨協議会」。
(消費者の代表も構成メンバーだといいですね)。
三等級以上が、飛騨牛。二と一等級は岐阜産となるんだそうです。
私のような年齢になりますと、霜降りの最上級は、一切れも食べれば、お手上げです。
ですから、この店では、脂身の少ない、フィレをお願いします。(わがままなんですが)
火曜日も、親父が、「最高級の肉が入ったよ、どうかね」って、声を掛けてくれますが、
二等級でも三等級でも。おれは五等級(ごとう)だ。と、勝手な言い草で、
「安福号」のブロンズ像に感謝しながら、赤身の飛騨牛を美味しく頂きました。
この店、大垣のみならず、愛知、近畿一円からお客様が訪ねる有名店です。
お肉の好きな方も、得意でない方も、ぜひ、お試しを。いつでもご紹介いたします。
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