まだ早い

マスメディアのスピード違反を一喝する。
なにをせかせか。気が逸るのか?
師走に入ったからなのか?景気の底冷えで、冬も来ないのに、もう、春が待ち遠しいのか?
世の中の慌てには弱ったもんです。2日の読売新聞が見開き2ページにわたり、早くも今年の内外10大ニュースを掲載しました。まだ、今月何が起こるかわからないのに。
日本人の心をせかせか、焦らせるのは、やっぱり、何事にも先走り過ぎのマスメディアが原因かもしれない。
でも、随分昔のような気がする事でも、たとえば、原油が最高値148ドルを付けたのは7月。今は45ドルを割っている。スポーツの祭典聖火リレーで大騒ぎした北京オリンピックも、まだ、ほんの4ヶ月前の話。
すぐに風化する(やり場のない怒りがこみ上げる)が悲惨な事件、茨城土浦JR駅での8人殺傷事件は3月。秋葉原無差別殺人事件は6月。八王子駅ビ通り魔事件は7月。大阪の個室ビデオ店放火で16人が死亡したのは10月。
世界同時株安で経済が大混乱に陥っている、その東京株がバブル崩壊後最安値を記録したのが10月27日。その引き金となった米証券リーマンブラザーズが破掟したのは9月の話。
もう何期もと思える大阪の橋下知事、就任は今年の一月。米国のオバマはまだ大統領に就任もしていない。迷走首相の烙印を押された麻生総理はまだ、たった二か月。
と、紙面に目を通して見ると、とても、今年の出来事だとは思えないほど、
時間感覚が狂っている気がする。
振り返れば、様々な情報が瞬時に地球を駆け巡り、居ながらにして時間と空間を超越してしまう時代。
それが、高度情報社会なんだろうが。そのスピードに人間が追いついていない気がしてならない。
その結果。ほんの数ヶ月前に起こった大事件でも、
わが身に関係ないとなったら、一瞬にして過去の彼方へ捨て去ってしまう。
地球が太陽の周りを一周するのが一年。人間社会だけが、それより早く進んで良いのか疑問に思う。
なぜなら、そこには必ず自然との乖離が起き、人間の驕りや歪が生じるからだ。
技術がますます進歩して、情報社会が時間と空間を超越する時代を否定するものではない。しかし、それを人間が使いこなせるとは限らない。少なくとも、私には使いこなせない。とても、現在のせかせかには付いて行けない。自分のペースでやるしかないと諦めている。
しかし、我が愛する新聞メディアが、まだ今年を一か月も残しているのに、12月2日に10大ニュースを掲載する神経には、「オイ!コラ!まだ、早い。師走を味わえ。バカ者めが。」と一喝したい。
そんなに書く記事がないのですか?読売さん。     Goto
P1010852.JPG
12月2日付け読売新聞 ”あなたが選ぶ10大ニュース”の紙面

コメント