昨日の出来事を夕刊で知るのは?
仏大統領選。現職が破れた。その記事を5/7の夕刊各紙で読んで、こんなことを感じた。
まず、投票率。昨今の日本の首長選挙。都市部では40%を越すのはまれ。共和制の大統領選だからかもしれないが、81,03%とは驚きである。
民主主義の成熟度と投票率は反比例の関係にあると思っていた。投票率の高い国は、途上国あるいは新興国だと。だから、仏の民主主義は未成熟なのかとも思ったが。それが如何にも日本的で偏狭な考えだと知らされた。48,33%対51,57%如何に僅差であっても、そこに妥協の余地がないのが、民主主義だとも。良い勉強になった。
それに引き換え。分からないのは、政策の違い。前大統領は「もっと働き、もっと稼ごう」を合言葉に英米型の自由主義経済成長を目指したが、緊縮財政策が国民の不満となった。新大統領は経済成長・雇用重視で勝ったが、いずれも、経済成長路線は同じ。
敗者の弁「敗戦の全責任を追う。険しい道と思うが、新大統領の健闘を祈る」と潔いが、暗に緊迫する欧州危機をバラマキと成長路線で乗り切れるのかとの疑問を投げかけている。早晩。緊縮財政へ舵を切るのではないかと思う。
首相任命や下院の解散、国民投票実施など強大な権限を持ち「共和君主制」とも揶揄される仏大統領。年間行事のような日本の首相交代と比べる術もないが。任期が5年あるところが、味噌かも知れない。誰がトップでも、政策の違いはないに等しい時代。
では、なにが、この交代をもたらしたのか?
「誰が大統領になっても経済は良くならない。少なくとも品格のある人物を選びたかった」(毎日5/7・夕刊)との有権者の談話が。だとすれば、私生活と政治は無関係としてきたかの国。それが品位とか品格で、大統領が交代するとは。面白くない国になったものだ。(でも新大統領も日本の政治家ならとても許されない・・なかなかの品位だと思うが。)
そうそう。仏の大統領選の結果が、翌日の朝刊に掲載されず、夕刊で知った。なぜなら、5/6は新聞の休刊日だったから。それと、各務原市で開催されてたホッケーの五輪予選も大相撲の初日も。夕刊で知った。
昨日のことが、朝刊ではなく夕刊でしか知ることができない寂しさを味わった。
新聞命の私としては、果たして、新聞に休刊日が必要なのか?大統領選とは全く関係ないが、新聞社に問うて見たい。Goto
コメント
何気なく休刊日ですが。
新聞もサービス業。休める感覚が、平和ボケです。
内ゲバの様相で、新聞社間の闘争は激化してますが。一皮向けば、現場はガッチリ手を組んでいるようです。それで、生き残れるのなら良いのですが。
横浜の新聞博物館に行けば、権力の新聞弾圧に耐えた歴史が鮮明に描かれてます。休刊日に矛盾を感じないなら、未来は暗いですね。Goto
新聞に休刊日は必要ないと、私も思います。
宅配システムをとっている以上問題は色々ありますが、休まずに毎日発行することにして、方策を考えればいいだけです。これだけネット社会が進化すると、印刷物はのんびりでいいみたいですが、むしろ逆ではないかと思うアナログ人間です。