3っの病

大企業だけが陥るのではない。この国が陥っている。
広告はビジュアルで、勝負。そんな風潮がありますが。私は、新聞広告が大好きです。なぜなら。じっくりと読ませる文章からスポンサーの意図が伝わり、勉強できるからです。
8/6付・日経新聞に大手商社・伊藤忠商事の企業広告全ページが掲載されました。(写真参照)
このところの商社業績好調を背景に、伊藤忠は11年度純利益昨対86,5%増。日本の総合商社で第3位。過去最高益の更新で、上位2社に迫っているとのこと。ご同慶の至りです。
社長は「経営環境変化を商圏獲得の好機と捉え、収益の拡大を目指す」「現場力を強化し、攻めを徹底し、規模の拡大を図る」「多少の環境変化では揺るがぬ重心の低い筋肉質の経営(低重心経営)を実践する」「蓄えてきた(真の強み)をご覧にいれ、私の信条である有言実行を貫き期待に答える」と勇ましい。
さすが、日本経済を牽引する大商社の社長。自信満々。鼻息が荒い。円高差益の影響も、とは申しませんが。強気の発言に思わず・・・・コピー読み直しました。そこには大企業病のリスクには陥らないぞ。との決意を込めた、面白い話が「3っの病」として書かれてるので紹介します。
1・自ら限界を設ける病気「ノミの天井」にはなるな。
ノミは体長の何百倍も高さを飛ぶことができる。ビーカーに入れ。ガラスの蓋をすると、何度もガラス天井板にぶつかって落ちる。しばらく後に、蓋を外すと、ノミはビーカーを超えるまで飛ばなくなる。
1・変化に鈍くなる病気・ご存知「ゆでガエル」の話。
水にカエルいれてゆっくりと熱するとそのままお湯と一緒にゆだって死んでしまう。重大な変化が周りで徐々に生じているのに、それに気付かず取り返しつかぬ事態に陥る。ビジネスの現場では、常に鋭敏な意識を保つことが寛容との例え。
1・リスク取らなくなる病気「落とした鍵」
ある夜。男が街灯の下で四つんばいになってモノを探している。通り掛かりの人が「何かお探しですか」と。「家の鍵を探しているんです」と。では一緒に探しましょうと、二人で探すが、なかなか見つからない。
「落とした正確な場所はわかりますか」と尋ねると。落とし主は後ろの暗い方を指差し。「向こうです」と一言。通り掛かり人「ではなぜ、こんなところを探しているんですか?」と聞くと、その男「だって、ここの方が明るいじゃないですか」と答えた。嫌なことは避ける。
この3っの病。何も、大企業だけの、病気ではない。この国の最も強固で、大きな組織。役人の慢性病・習慣病でもある。それが、この国の閉塞感となり、国の活力を失っています。
役人の世界だけではない。我々、中小企業だとて、仕事と正面から向き合わない集団と化せば、あっと言う間に。社会から抹消されてしまう。大商社の社長の決意に、学ぶこと大です。新聞広告っていいですね。Goto

8/6日本経済新聞

コメント