香を聞きながら、瞑目しますと、様々な発想が・・・・
私は、自分の部屋で時々香を焚いています。焚く香は白檀を主原料とした京都の老舗の製品で「芳輪・堀川」です。香炉は、先代がどこで手に入れたのか・・分かりませんが、鉄製の立派なシロモノで、旧社長室の棚の奥に収まっているのを発見(写真参照)活用しています。
ちょっぴり疲れたとき。議論で熱くなったとき。思案にあぐねたときなど、香炉から昇る紫煙を眺めながら、香を聞くのは心が落ち着きます。なぜ、香は聞くと言って、嗅ぐと言わないのか。貴族の風流に匂いを当てっこする「香道」なる遊びがあり、「匂いに問いかけてその答えを聞く」からだそうですが・・・
「聞く」には物事を試し調べる意味があり、その辺りから、香は嗅ぐではなく、聞くと言うらしいです。そんなことはどうでも良いのですが。この時期、香といえば、やっぱり蚊取り線香でしょう。私の体質なんでしょうか。それとも美味しい血なんでしょうか。
よく蚊に刺されます。刺されますと、掻かないようにしていますが、それでも、水膨れのように赤く腫れ上がります。ですから、蚊取り線香は夏の風物詩なんてものではなく、蚊から生活を守るための集団的自衛権ようなものです。
昨今は、電子かとりマットなる1ヶ月近く持つ商品や、虫コナーズなんてヘンテコな名前で、出入り口に吊るしたり、網戸に貼り付けたりする優れモノの防御商品が出回り、防衛は強固になりましたが・・・・
やはり私は除虫菊の粉末を線香に練りこんだ、明治32年発売の旧式な武器、渦巻き状の蚊取り線香の独特の香りと、紫煙の揺らぎでなければ蚊を撃退してくれないのではと思っています。私が自室で香を焚くもう一つ理由は、蚊対策なんです。
えっ・・・堀川では蚊が落ちないですって?そんなことはありません。堀川を蚊取り線香変わりに使ったことがないだけじゃないでしょうか。蚊は煙と匂いに弱いのです。香を聞きながら、静寂なか瞑目していますと、色んな発想がわきます。Goto
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